カタカナ用語を覚えるのが苦手だ
と感じている人は多いのではないかと思います。
ソーシャルワークは欧米生まれのため,カタカナ用語が多く使われます。
カタカナ用語が苦手だという人は,とても不利だと言えるでしょう。
カタカナ用語を覚えるハードルを下げる方法があります。
カタカナ用語は,おおよその意味がつかめれば,それで十分です。
今回のテーマは,アドボカシーです。
アドボカシーは,権利擁護や代弁などと訳されます。
アドボカシーくらいはしっかり覚えてもらいたいものですが,カタカナ用語はいわゆる語呂合わせを作りやすいのです。
どうしても覚えられないという人は,自分で語呂合わせを作ると良いです。
カタカナ用語に対して,確実に覚えなければならないのは法制度です。
おおよその意味をつかんでおく,といった逃げ方はできません。正面から確実に覚えることが大切です。
歴史や人名,カタカナ用語でつまずいている時間はもったいないです。
それでは,今日の問題です。
第31回・問題95 アドボカシーに関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。
1 ソーシャルワーカー自身の利益のために,サービス利用者の権利を擁護することである。
2 サービス利用者の主体的な生活を実現するために,その意思や権利を代弁することである。
3 サービス提供機関が利用者に訴えられた場合に,サービス提供機関の権利を代弁することである。
4 自らの意思を示すことが困難なサービス利用者の権利を,その家族や友人の判断に基づいて擁護することである。
5 サービス利用者の主張と,利害の対立する相手方の主張とを中立的な立場で調整することである。
この問題は作り方が下手すぎなので,知識なしでも正解することはそれほど難しくありません。
1 ソーシャルワーカー自身の利益のために,サービス利用者の権利を擁護することである。
3 サービス提供機関が利用者に訴えられた場合に,サービス提供機関の権利を代弁することである。
4 自らの意思を示すことが困難なサービス利用者の権利を,その家族や友人の判断に基づいて擁護することである。
この3つは,アドボカシーがわからなくても消去できてしまいます。
こういった問題ははっきり言えばダメ問題です。
今後は,試験委員に問題づくりの研修などを行う支援が行われるようなので,このようなダメ問題は出題されなくなることでしょう。
試験委員は,その分野の専門家ですが,問題づくりに精通していないのです。
大学生に対して実施する定期試験などは,マーク式ではありません。
知識不足の人にとっては,今後は厳しい試験になることは間違いありません。
正解は,選択肢2です。
2 サービス利用者の主体的な生活を実現するために,その意思や権利を代弁することである。
勉強不足の人が迷うのは,選択肢5でしょう。
5 サービス利用者の主張と,利害の対立する相手方の主張とを中立的な立場で調整することである。
これは,ソーシャルワークの調整機能なので,アドボカシーとは別です。
アドボカシーに関する過去の記事
https://fukufuku21.blogspot.com/2019/04/blog-post.html