新型コロナウイルス感染症(COVID‑19)は,人々の生活を一変させました。
大きな問題となっていますが,現時点ではまだ社会福祉士の国家試験には本格的には出題されたことはありません。
国家試験が近くなると,「これが出るらしい」といったうわさが広がりますが,多くの場合,それらは外れます。
不安を取り除く程度に勉強することは良いと思いますが,それ以上の意味は持ちません。なぜなら誰も何が出るのかはわからないからです。
出題範囲が広いので,勉強が遅くなった人は,ピンポイント勉強をしたいと思うかもしれませんが,それが出題されても,どのように出題されるかわからないので,勉強の効率は実はものすごく低いのです。
学習効率が高い勉強は,出題頻度の高いものを確実に覚えていくことです。
これがぶれると合格基準点を超えることはできません。こんな当たり前のことであっても, 国家試験が近づくと不安になり,いろいろなうわさに飛びついてしまいます。
さて,第34回国試では,感染症に関する問題が出題されています。これが新型コロナ感染症の勉強のヒントになるでしょう。
新型コロナウイルス感染症(COVID‑19)のポイント
潜伏期間 |
1~14日間 |
感染経路 |
飛沫感染 |
主な症状 |
発熱,咳,倦怠感,味覚あるいは嗅覚の喪失など |
それでは,今日の問題です。
第34回・問題3 感染症に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。
1 ノロウイルスの潜伏期間はおよそ14日である。
2 インフルエンザは肺炎を合併することがある。
3 肺炎はレジオネラ菌によるものが最も多い。
4 疥癬の原因はノミである。
5 肺結核の主な感染経路は飛沫感染である。
出題されたのは,こんな問題です。
勉強したことのない人でも正解できそうな問題です。
社会福祉士の国家試験は難しいというイメージがありますが,一つひとつを見ていけば,決して意地悪でもなく,深い知識を必要とするものではないことがわかります。
それでは解説です。
1 ノロウイルスの潜伏期間はおよそ14日である。
ノロウイルスの潜伏期間は,1~2日です。
2 インフルエンザは肺炎を合併することがある。
これが正解です。
何のひねりもないものです。この裏に何かあると思ったり,肺炎を合併することがあるのは新型コロナウイルス感染症ではないかと思ったりすると間違える元です。
国家試験はそんなに意地悪なものではありません。
3 肺炎はレジオネラ菌によるものが最も多い。
肺炎で多いのは,肺炎球菌です。
4 疥癬の原因はノミである。
疥癬の原因は,ヒゼンダニです。
5 肺結核の主な感染経路は飛沫感染である。
肺結核の主な感染経路は,空気感染です。