心理学理論と心理的支援は,好き嫌いの分かれる科目かもしれません。
しかし,国家試験対策としては,とてもやりやすい科目です。
なぜなら,制度が変わるような科目と異なり,過去問がそのまま生きるからです。
また,出題される内容もかなり決まってきているので,突拍子のない出題は,ほとんど見られません。
学習の出題頻度を見ると以下のように出題されています。(第22回以降)
面白いように1回飛ばしになっています。
第22回 |
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第23回 |
〇 |
第24回 |
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第25回 |
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第26回 |
〇 |
第27回 |
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第28回 |
〇 |
第29回 |
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第30回 |
〇 |
第31回 |
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第32回 |
〇 |
第33回 |
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第34回 |
〇 |
第34回の問題はこれです。赤字が正解
第34回・問題8 次の記述のうち,レスポンデント(古典的)条件づけの事例として,最も適切なものを1つ選びなさい。
1 デイサービスの体験利用をしたら思ったよりも楽しかったので,継続的に利用するようになった。
2 自動車を運転しているときに事故に遭ってから,自動車に乗ろうとすると不安な気持ちを強く感じるようになった。
3 試験前に時間をかけて勉強することで高得点が取れたので,次の試験前にも勉強に時間をかけるようになった。
4 おもちゃを乱暴に扱っていた子どもに注意をしたら,優しく扱うようになった。
5 工事が始まって大きな音に驚いたが,しばらく経つうちに慣れて気にならなくなった。
条件づけがその前に出題されたのは,第30回です。
第30回・問題9 次の記述のうち,オペラント条件づけにおける正の強化の事例として,最も適切なものを1つ選びなさい。
1 いたずらをしている子どものゲーム機を取り上げたら,いたずらをやめた。
2 宿題をやってくるたびに褒めていたら,宿題を忘れずにやってくるようになった。
3 授業中,勝手に話をしていた生徒を叱ったら,私語がなくなった。
4 好きな曲が流れているテレビCMの商品に好感を持つようになった。
5 デイサービスで嫌な思いをした高齢者が,デイサービスを休むようになった。
第34回では,レスポンデント条件づけが出題されていますが,この回ではオペラント条件づけが出題されています。
しかし,出題のしかたはそっくりです。
これらをミックスした問題もあります。
第26回・問題9 レスポンデント(古典的)条件づけとオペラント(道具的)条件づけに関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。
1 レモンを心の中でイメージしていると,次第に睡液が出てきた。これはオペラント条件づけである。
2 池のコイにエサを毎日与えていたら,池に近づいていくとコイが素早く寄ってくるようになった。これはレスポンデント条件づけである。
3 イヌが前足を出そうとしたときに,その行動をほめていたら,「お手」をするようになった。これはオペラント条件づけである。
4 プラナリアという原始的生物に,光を当てた後に電気ショックを与えていた。すると光を当てるだけで収縮するようになった。これはオペラント条件づけである。
5 ボタンをつつくとエサの出る装置にハトを入れたら,ボタンを盛んにつつくようになった。これはレスポンデント条件づけである。
ここでよく見てください。
第26回 → 第30回 → 第34回
4年ごとの出題になっていることがわかります。
直近3年間の過去問では,見ない内容となります。
ここが注意です。
これだけそっくりに作られている問題があるのに,苦手とする人が多いのは,科目自体に興味がないという人もいるかもしれませんが,直近3年間の問題ではカバーしない出題があるからです。
出題基準に示されている範囲をきっちり守ってリズミカルに出題している科目は,このほかにはありません。
そのため,確実に得点できる可能性が極めて高い科目です。
これから数回にわたって,ポイントを紹介していきます。
3年間の過去問では対応が難しいことは肝に銘じておいてください。