2022年9月4日日曜日

うつ病について

DSM-5では,うつ病は「うつ病/大うつ病性障害」と表記されています。

 

スラッシュの前と後ろは,同じものを意味しているので,「うつ病」と「大うつ病性障害」は同じものです。

 

国家試験で,もし「大うつ病性障害」と出題されたら,「うつ病」のことだと思ってください。

 

こんなところでつまずくともったいないです。

 

25回・問題7 次のうち,DSM-(精神疾患の診断・統計マニュアル第4)に記載されている大うつ病エピソードの診断基準に該当する症状として,正しいものを2つ選びなさい。

1 不眠又は睡眠過剰

2 活動における興味・喜びの著しい減退

3 出来事についての反復的で苦痛な夢

4 緊張病性の行動

5 強迫観念又は強迫行為

 

DSM-5の前のDSM-Ⅳなので「大うつ病」となっていますが,これが「大うつ病性障害」のことです。

 

エピソードとは,症状の意味です。

 

双極性障害(いわゆる躁うつ病)では,うつ病エピソードと躁病エピソードがあることになります。

 

うつ病エピソードは,うつ病と双極性障害は同じです。

 

双極性障害は改めて詳しく取り組みますが,双極性障害は,うつ病エピソードと躁病エピソードを繰り返します。

 

それでは,解説です。

 

1 不眠又は睡眠過剰

 

これが1つめの正解です。

 

2 活動における興味・喜びの著しい減退

 

これが2つめの正解です。

 

3 出来事についての反復的で苦痛な夢

 

出来事についての反復的で苦痛な夢がみられるのは,心的外傷後ストレス障害(PTSD)です。

 

4 緊張病性の行動

 

緊張病性の行動は,統合失調症でみられます。

 

5 強迫観念又は強迫行為

 

強迫観念又は強迫行為は,強迫性障害でみられます。

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