2023年9月14日木曜日

バーンアウトの症状

 バーンアウトの症状は


1.情緒的消耗感(精神的な疲労などによって,それ以上努力できなくなってしまうこと)

  ↓ ↓

2.脱人格化(人を物のように扱ってしまうこと)

  ↓ ↓

3.個人的達成感の低下(自分に対する自信の喪失や仕事などに対するやりがいの喪失)


の順番に現われるとされます。


それでは,今日の問題です。


第32回・問題13 

ストレス反応の1つであるバーンアウトの症状に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。

1 理解と発話の両面での失語症状が生じる。

2 人を人と思わなくなる気持ちが生じる。

3 近時記憶の著しい低下が生じる。

4 視覚的な幻覚が頻繁に生じる。

5 他者との関係を強めようとする傾向が生じる。


バーンアウトは知っていても,バーンアウトの症状については,勉強しないと正しく理解できないものでしょう。


そういった意味では,資格試験には向く出題かもしれません。


それでは,解説です。


1 理解と発話の両面での失語症状が生じる。


失語が生じるのは,脳障害によるものです。


理解の面での失語は,ウェルニッケ失語といいます。


発語の面での失語は,ブローカ失語といいます。


2 人を人と思わなくなる気持ちが生じる。


これが正解です。


人を人と思わなくなる気持ちが生じるのは,バーンアウトの症状のうちの「脱人格化」といいます。


3 近時記憶の著しい低下が生じる。


近時記憶の著しい低下が生じるのは,認知症です。


4 視覚的な幻覚が頻繁に生じる。


視覚的な幻覚が頻繁に生じる疾患の代表は,レビー小体型認知症です。


幻聴が特徴なのは,統合失調症です。


5 他者との関係を強めようとする傾向が生じる。


他者との関係を強めようとする傾向が生じるのは,あえて言えば,境界性パーソナリティ障害と言えるかもしれません。


境界性パーソナリティ障害は,他者から見捨てられたくないなどの気持ちから,逆に他者に対して激しく攻撃するなどの衝動性が特徴です。

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