今回は,完全失業率を取り上げます。
完全失業率は,5%を超えたこともありますが,近年は3%程度で推移しています。
それでは,今日の問題です。
第32回・問題16
「平成30年労働力調査年報」(総務省)に示された,過去5年間の日本の失業等の動向に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。
1 若年層の完全失業率は,上昇傾向にある。
2 「若年無業者」の若年人口に対する割合は,5%台で推移している。
3 自発的な離職者数は,増加している。
4 女性の完全失業率は,男性の完全失業率よりも一貫して高い。
5 男女共に完全失業率は,低下している。
(注) 「若年無業者」とは,15~34歳の非労働力人口のうち家事も通学もしていない者を指す。
完全失業率は,おそらくしばらくはこのような問題は作れないように思います。
近年の情勢によって,完全失業率は,再び上昇しましたが,また低下しているからです。
それでは,解説です。
1 若年層の完全失業率は,上昇傾向にある。
一時期,上昇しましたが,傾向的には低下しています。
2 「若年無業者」の若年人口に対する割合は,5%台で推移している。
若年無業者は,2%前後です。
3 自発的な離職者数は,増加している。
一時期,増加しましたが,傾向的には減少しています。
4 女性の完全失業率は,男性の完全失業率よりも一貫して高い。
一貫して高いのは,男性の完全失業率です。
5 男女共に完全失業率は,低下している。
これが正解です。
一時期,上昇しましたが,傾向的には低下しています。
因みに,この解説で述べている「一時期」とは,2021年度,2022年度あたりのことです。
この時期の雇用状況が不安定になった理由はわかるでしょう?