2023年9月19日火曜日

家族の類型~ステップファミリーなど

家族の類型は,さまざまなものが出題されてきています。


ステップファミリーというものの出題されたことがあります。


ステップは「義理の」という意味で,再婚した夫婦の以前のパートナーとの間に生まれた子どもを伴った家族のことです。


なお,再婚相手の子は,再婚をもって自分の子になるのではなく,養子縁組することが必要です。


それでは,今日の問題です。


第32回・問題18 

次のうち,直系家族制についての記述として,最も適切なものを1つ選びなさい。

1 複数の子どもが,結婚後も親と同居することを原則とする。

2 夫婦の結婚とともに誕生し,一方の死亡によって家族が一代限りで消滅する。

3 跡継ぎとなる子どもの家族との同居を繰り返して,家族が世代的に再生産される。

4 離家した子どもの生殖家族が,親と頻繁な交際や相互援助を行う。

5 親の死亡をきっかけに,財産を均分相続して家族が分裂する。


直系家族制は知らずとも,直系がどのようなものであるかを思いだすことができれば,正解できるでしょう。


それでは,解説です。


1 複数の子どもが,結婚後も親と同居することを原則とする。


これは,複合家族制のことを述べたものです。


2 夫婦の結婚とともに誕生し,一方の死亡によって家族が一代限りで消滅する。


これは,夫婦家族制を述べたものです。


3 跡継ぎとなる子どもの家族との同居を繰り返して,家族が世代的に再生産される。


これが正解です。

言われてみると「なるほど直系だ」と思えるのではないでしょうか。


4 離家した子どもの生殖家族が,親と頻繁な交際や相互援助を行う。


これは,修正拡大家族のことを述べたものです。


離家した子どもの生殖家族は,核家族のことです。


核家族と修正拡大家族との違いは,核家族は,孤立化しやすいですが,修正拡大家族は,つながりがあるところです。


5 親の死亡をきっかけに,財産を均分相続して家族が分裂する。


これは,複合家族制のことを述べたものです。


〈今日の注意ポイント〉

家族社会学の出題頻度はそれほど高くありません。

そのため,過去問で学ぶには限界があります。

しかし,今日の問題でわかるかもしれませんが,勉強せずとも正解できる問題もあります。

なぜなら,社会学は社会で生じている現象を取り扱う学問なので,用語をよくよく考えてみると「なるほど。そうだ」と身近で実感できるものがあるからです。

重要なことは,決してひるまないことです。

最新の記事

法務教官とは

法務教官は,少年院,少年鑑別所,少年刑務所,刑務所などで生活指導,教科指導,職業指導などを行います。 それでは,今日の問題です。 第33回・問題142 子どもに関わる専門職等に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。 1 家庭裁判所調査官は,家庭内の紛争や非行の原因...

過去一週間でよく読まれている記事