今回は,認知症を学びます。
主な認知症とその特徴的な症状
疾患名 |
特徴的な症状 |
アルツハイマー型認知症 |
早い段階からの記憶障害。 |
脳血管性認知症 |
感情失禁。 症状に波があるまだら認知症。 |
レビー小体型認知症 |
はっきりとした幻視。 パーキンソン症状。 |
前頭側頭型認知症 |
常同行動。 人格変化。 |
それでは,今日の問題です。
第32回・問題6
次のうち,脳血管性認知症の特徴的な症状として,適切なものを2つ選びなさい。
1 パーキンソン症状
2 まだら認知症
3 幻視
4 感情失禁
5 常同行動
この問題で重要なのは,正解を2つ選ぶのを忘れないことです。
問題は,脳血管性認知症なので,答えは,
2 まだら認知症
4 感情失禁
の2つです。
レビー小体型認知症
1 パーキンソン症状
3 幻視
前頭側頭型認知症
5 常同行動
〈今日の注意ポイント〉
レビー小体型認知症の特徴として,はっきりした幻視,パーキンソン症状があります。
以前,ある人が「レビー小体型認知症を調べると,幻聴もある,と書いてある。幻聴も正解ではないのか」と言っていたことがあります。
症状には傾向があっても個人差があります。
しかし,そういったところにこだわった覚え方をすると,ポイントがボケます。
第25回・問題5 認知症に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。
1 アルツハイマー型認知症では,感情失禁が特徴的な症状である。
2 脳血管性認知症では,まだら認知症が特徴的な症状である。
3 レビー小体型認知症では,幻聴が特徴的な症状である。
4 ピック病では,人格変化は生じにくい。
5 クロイツフェルト・ヤコブ病では,梅毒病原体が原因となる。
先ほどの人が言っていたような覚え方をすると,選択肢3も正解に思えてしまいます。
この問題では,「特徴的」と出題しているので,レアケースを考えるとミスのもとです。
この問題の詳しい解説の記事
https://fukufuku21.blogspot.com/2017/08/blog-post_15.html