生活保護の扶助の種類は現在8つあります。
そのうち,間違いやすいものは以下の通りです。
〈間違いやすいもの〉
小中学校等の入学にかかる費用 |
生活扶助 |
高等学校の授業料 |
生業扶助 |
介護保険サービスの利用料 |
介護扶助 |
介護保険料 |
生活扶助 |
入院した時の生活費 |
生活扶助 |
施設入所した時の生活費 |
生活扶助 |
それでは,今日の問題です。
第32回・問題65
生活保護の種類と内容に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。
1 生活扶助は,衣料品費,食料品費,葬祭費などを給付する。
2 教育扶助は,高等学校の就学に係る学用品費について給付する。
3 住宅扶助は,家賃等のほか,補修その他住宅の維持に必要なものを給付する。
4 医療扶助は,原則として金銭給付によって行うものとする。
5 出産扶助は,原則として現物給付によって行うものとする。
ものすごくスタンダードな問題です。
この問題に限らず,「貧困に対する支援」の問題は,スタンダードな内容が多い傾向にあります。
確実に押さえて,得点したいです。
それでは,解説です。
1 生活扶助は,衣料品費,食料品費,葬祭費などを給付する。
衣料品費と食料品費は,生活扶助が対応します。
しかし,葬祭費に対応するのは,葬祭扶助です。
2 教育扶助は,高等学校の就学に係る学用品費について給付する。
高等学校の就学に係る学用品費に対応するのは,生業扶助の高等学校等就学費です。
教育扶助が対象とするのは,義務教育に関する費用です。
3 住宅扶助は,家賃等のほか,補修その他住宅の維持に必要なものを給付する。
これが正解です。
4 医療扶助は,原則として金銭給付によって行うものとする。
5 出産扶助は,原則として現物給付によって行うものとする。
現物給付が規定されているのは,医療扶助と介護扶助です。
それ以外は,金銭給付を原則とします。
〈今日の注意ポイント〉
医療扶助が現物給付なので,出産扶助も現物給付だと思いがちです。
しかし,解説に書いたように,現物給付を原則とするものは,医療扶助と介護扶助しかありません。
このようになるべくシンプルに覚えるのが,知識を確実にするコツです。