特定健康診査の目的は,生活習慣病の予防です。
40~74歳を対象に実施されます。
メタボリックシンドロームの診断基準
以下の2つに該当する場合
・腹囲が基準以上(男性85センチメート,女性90センチメートル)
・血圧,血糖,脂質の検査値が規定値以上
それでは,今日の問題です。
第32回・問題72
特定健康診査及び特定保健指導に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。
1 特定健康診査及び特定保健指導の対象年齢は,40歳以上60歳以下である。
2 特定保健指導の目的は,糖尿病等の生活習慣病の予防である。
3 特定健康診査の目的は,がんの早期発見である。
4 特定健康診査の結果は,結果に問題がなければ保険者から受診者への通知を省略することができる。
5 特定健康診査は,被用者が同じ内容の事業者健診を受けていても,改めて受けることが義務づけられている。
深く考えすぎなければ,おそらく正解できる問題ではないかと思います。
それでは解説です。
1 特定健康診査及び特定保健指導の対象年齢は,40歳以上60歳以下である。
対象年齢は,40~74歳です。
2 特定保健指導の目的は,糖尿病等の生活習慣病の予防である。
これが正解です。
特定保健指導は,特定健康診査の結果,生活習慣病のリスクが高いと判定された場合に実施されます。
3 特定健康診査の目的は,がんの早期発見である。
がんの早期発見を目的にしているのは,がん検診です。
がん検診は,現在,以下の5種類が実施されています。
・胃がん
・子宮頸がん
・肺がん
・乳がん
・大腸がん
4 特定健康診査の結果は,結果に問題がなければ保険者から受診者への通知を省略することができる。
特定健康診査の結果は,その内容にかかわらず,保険者から受診者へ通知されます。
5 特定健康診査は,被用者が同じ内容の事業者健診を受けていても,改めて受けることが義務づけられている。
特定健康診査の内容は,事業者検診の内容に含まれます。
それ以外の人には,保険者から特定健康診査の案内が送られ,それに従って受診します。
〈今日の注意ポイント〉
特定健康診査と特定保健指導は,生活習慣病の予防のために実施されます。
言われてみると「ああ,そうだな」と思うでしょう。
しかし。この問題のように「がんの早期発見である」と出題されると,「そうかもしれない」と心が弱くなることがあります。
国家試験問題は,心が弱くなる人に襲いかかります。こういった問題で得点できないことは,不合格につながります。
自信をもって受験することがとても大切です。今,やっている勉強はそのためのものです。