「低所得者に対する支援と生活保護制度」は,覚えるべきアイテムが少ない科目です。
その分,得点しやすい科目であると言えるでしょう。
しかし覚えるポイントがずれるとせっかく得点を稼ぐ科目でも得点するのは難しいでしょう。
試験で避けたいのは,あいまいな知識になることです。
さて,生活保護の種類に関するものを今回も続けます。
生活保護の種類は8つあります。
生活扶助(原則現金給付)
教育扶助(原則現金給付)
住宅扶助(原則現金給付)
医療扶助(原則現物給付)
介護扶助(原則現物給付)
出産扶助(原則現金給付)
生業扶助(原則現金給付)
葬祭扶助(原則現金給付) ※追加
葬祭扶助(原則現金給付) ※追加
このまま覚えると面倒です。
<最もシンプルに覚える方法>
現物給付 ➡ 医療扶助,介護扶助
このように覚えれば,あとの6つの扶助は,原則現金給付だと分かります。
あいまいになることもないでしょう。
あいまいになることもないでしょう。
さて,これだけを押さえて今日の問題です。
第27回・問題65
生活保護の種類と内容に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。
1 生活扶助は,衣食住その他日常生活の需要を満たすために必要なものを給付する。
2 居宅において生活扶助を行う場合の保護金品は,被保護者に対し個々に交付することを原則とする。
3 住宅扶助は,宿所提供施設を利用する現物給付によって行うことを原則とする。
4 出産扶助は,金銭給付によって行うことを原則とする。
5 医療扶助は,金銭給付によって行うことを原則とする。
現物給付 ➡ 医療扶助,介護扶助
それでは,詳しく見ていきましょう。
1 生活扶助は,衣食住その他日常生活の需要を満たすために必要なものを給付する。
思わず引っ掛けられそうな問題ですね。
衣食 ➡ 生活扶助
住 ➡ 住宅扶助
住は生活扶助ではありません。
よって間違いです。
よって間違いです。
2 居宅において生活扶助を行う場合の保護金品は,被保護者に対し個々に交付することを原則とする。
生活保護は,世帯単位が原則です。
よって間違いです。
よって間違いです。
3 住宅扶助は,宿所提供施設を利用する現物給付によって行うことを原則とする。
<保護施設の種類>
生活扶助 ➡ 救護施設,更生施設
医療扶助 ➡ 医療保護施設
生業扶助 ➡ 授産施設
住宅扶助 ➡ 宿所提供施設
この5種類のみです。
保護施設を設置できるのは,「都道府県」「市町村」「地方独立行政法人」「社会福祉法人」「日本赤十字社」のみです。
さて,問題に戻ります。
住宅扶助は宿所提供施設は正しいですが,原則は居宅保護です。
救護法によって保護施設が規定されましたが,どの制度も居宅保護(救護)が原則であり,イギリスの救貧法のように,施設収容を原則にしたことはありません。
よって間違いです。
よって間違いです。
4 出産扶助は,金銭給付によって行うことを原則とする。
現物給付 ➡ 医療扶助,介護扶助
これ以外は,現金給付です。出産扶助は金銭給付です。よって正解です。
5 医療扶助は,金銭給付によって行うことを原則とする。
現物給付 ➡ 医療扶助,介護扶助
金銭給付ではありません。よって間違いです。
<今日の一言>
思うように覚えられないために焦る気持ちが強くなってきているかもしれません。
そんな時こそ「リフレーミング」してみましょう。
覚えられないと焦るのは,覚えようと努力しているからです。
覚えようと思わなければ,焦ることはないからです。
覚えようと思わなければ,焦ることはないからです。
昨日よりも1問でも2問でも正解できるようになったら,自分をほめてくださいね。