「低所得者に対する支援と生活保護制度」における福祉事務所に関する出題は,旧カリキュラム時代の問題も含めると第21回,第26回,第27回に出題されています。
もっとさかのぼれば,もっとたくさんありますが,同じような問題なので,この3回に絞りたいと思います。
出題されたのは
①所員の定数は,標準数が定められている。
②社会福祉主事でなければならないのは,査察指導員と現業員である。
③民生委員は協力機関である。
④社会福祉主事は補助機関である。
⑤福祉事務所を設置しなければならないのは,都道府県と市である。
⑥都道府県福祉事務所が取り扱うのは,生活保護法,児童福祉法,母子及び父子並びに寡婦福祉法である。
⑦市が設置する福祉事務所の長は市長の指揮監督を受ける。
⑧福祉事務所に置かれる社会福祉主事は,18歳以上でなければならない。
⑨査察指導員と現業員は,生活保護法以外の業務に従事することができる。
の9個だけです。
参考書は,過去問を分析して作成されるので,これらのことは必ず記載されていると思います。
たった9個ですが,覚えるのはあまりに無味乾燥ではないでしょうか。
というか,面白くないです。
おそらく,受験生が最も多く使っているだろうと思われる中央法規『受験ワークブック』は,特に面白くないです。
理由は「単純」。
参考書は基本的に,国試問題を正文にして,いくつかをくっつけてまとめたものだからです。
国試に合格するための必要最低限の知識はつくとは思いますが,とても勉強が辛いです。
そこでやっぱり必要なのは,過去問です。
これだとどうでしょう?
福祉事務所に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。
1 福祉事務所の社会福祉主事は,都道府県知事又は市町村長の協力機関である。
2 福祉事務所の指導監督を行う所員(査察指導員)及び現業を行う所員(地区担当員)は,社会福祉法で定める社会福祉主事でなければならない。
3 市町村は,その区域を所管区域とする福祉事務所を設置しなければならない。
4 福祉事務所の長は,社会福祉士でなければならない。
5 福祉事務所の指導監督を行う所員(査察指導員)及び現業を行う所員(地区担当員)は,生活保護法以外の業務に従事してはならない。
一つひとつの文章がとてもいきいきして,迫ってくるように感じませんか?
これが国試問題です。
もうそろそろ参考書中心の勉強から,実践型の勉強に切り替える時です。
参考書で勉強するのは,とても大事です。
基礎力をつけなければなりません。
しかし,そこからもう一歩踏み出すことが大切です。
勉強の工夫が大切です。