社会福祉士の国家試験とは,7割が不合格になる試験である
今日は,強烈な言葉から入りました。
社会福祉士の国家試験は,今まで30回実施されています。
そのうち,最も合格率が高かったのは,第15回の31.4%です。
この第15回国家試験は,初めて合格基準点と正解が発表された年です。
第1~14回までは,今とは違いそれらは発表されていませんでした。
第15回国試で初めてそれらを発表するようになったとたん,不適切問題が指摘され,追加合格が701名も出たのです。
それがない当初の合格率は29.1%でした。
これを合格率30%以上だとカウントしたとしても,30回中,合格率が30%を超えたのは
第8回
第15回
第20回
第30回
のたった4回しかありません。
7割は確実に不合格になります。
7割が合格できる試験ではありません。
しかし,社会福祉士国試の問題の難易度自体は決して難しくはありません。
それらは,今までの解説で分かっていただけるのではないでしょうか。
不合格になる7割の人は,国試問題がどうの,という前に,自分に負けているように思います。
勉強ができない言い訳はたくさんできます。
国試全体のことを考えると,合格するつもりがないのに国試を受験するのは,とてもありがたいことです。そういう人が多ければ多いほど合格基準点を引き下げてくれるからです。
記念受験組ではない人は,しっかり勉強していきましょう。
勉強ができないことをマイナスに思うのではなく,少しでも勉強できる有難さを感じて,そして見守っていてくれている人に感謝して,国試に向かっていきましょう。
試験に勝つためには,まず自分に勝つことが大切です。
自分に勝った先には,必ず合格が待っています。
国家試験は,スポーツなど他人と競争するようなものではありません。
他人と競い合うものではなく,戦う相手は自分です。
これから国試までは,気持ちが弱くなることもあるでしょう。
それにも負けず,一歩一歩確実に進んでいくことが大切です。
自分の敵は自分です。
それでは,今日の問題です。
第29回・問題65 生活保護の実施に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。
1 保護の実施機関は,厚生労働省の地方厚生局である。
2 保護の実施機関は,被保護者に対して生活の維持のための指導をしてはならない。
3 保護の実施機関は,被保護者であった者について,保護を受けていた当時の雇主から報告を求めることができない。
4 扶養義務者がいる要保護者は,生活保護を受給することができない。
5 生業扶助には,高等学校就学費が含まれる。
難易度は,決して高くはない問題です。
このような問題を確実に正解していくことが大切です。
正解は,選択肢5です。今まで何度も見てきたものだと思います。
正しくは,高等学校等就学費ですが,細かいことにこだわっていては正解にたどりつくのは厳しいです。
なぜなら,高等学校就学費は,高等学校に通うための扶助を意味していて,扶助の具体的な名称を聞いているわけではないからです。
高等学校就学費は教育扶助でなく,生業扶助なのだ,ということが分かっていれば十分です。
国家試験では,細かい間違いを問うような問題は絶対に出題されないからです。
「等」が抜けているから間違い,といったことは絶対に絶対にありません。
<今日の一言>
自分に自信がないと,国試では心が弱くなります。
自信を持って国試に臨むことは,極めて難しいことかもしれません。
今,やっている勉強は,国試の時の不安を1つでも2つでも減らすためのものと言えます。
国試で心が弱くなると,今日の問題のようなものでさえ,疑心暗鬼になり,最初に選んだ答えを変えてしまい,間違ってしまいます。
何度も受験された方は,特にこの傾向が強いです。
これだけ勉強したのだから,私は大丈夫!!
こう思えるように,私たちチームfukufuku21と一緒に合格を目指していきましょう。
本当の敵は,自分自身です。
最新の記事
障害者総合支援法に規定される障害福祉サービスの実施主体
障害者総合支援法に規定される障害福祉サービスの実施主体は,市町村です。 同法における都道府県の役割は,障害福祉計画の作成,地域生活支援事業の実施,障害福祉サービス事業者等の指定などに限られます。 なお,自立支援医療には,育成医療,更生医療,精神通院医療の3種類がありますが,このう...
過去一週間でよく読まれている記事
-
ソーシャルワークは,ケースワーク,グループワーク,コミュニティワークとして発展していきます。 その統合化のきっかけとなったのは,1929年のミルフォード会議報告書です。 その後,全体像をとらえる視座から問題解決に向けたジェネラリスト・アプローチが生まれます。そしてシステム...
-
問題解決アプローチは,「ケースワークは死んだ」と述べたパールマンが提唱したものです。 問題解決アプローチとは, クライエント自身が問題解決者であると捉え,問題を解決できるように援助する方法です。 このアプローチで重要なのは,「ワーカビリティ」という概念です。 ワー...
-
様々なアプローチは,毎年必ず出題されています。 しかも3~4問が出題されています。 ようやく出題実績のある12種類が揃いました。 ・心理社会的アプローチ 「 状況の中の人 」を基本概念として,心理社会的に課題のあるクライエントに対して,コミュニケーションを通して関わってい...
-
心理療法は,国家試験では毎回出題されてきました。 しかし,社会福祉士が実際に心理療法を行うことはほとんどないと考えられます。 そのため,社会福祉士の国家試験で出題されている内容は,具体的な実施方法ではなく,それぞれの特徴です。 種類がたくさんあ...
-
システム理論は,「人と環境」を一体のものとしてとらえます。 それをさらにすすめたと言えるのが,「生活モデル」です。 エコロジカルアプローチを提唱したジャーメインとギッターマンが,エコロジカル(生態学)の視点をソーシャルワークに導入したものです。 生活モデルでは,クライエントの...
-
国家試験は,ボーダーラインを超える点数を取ると合格できます。 国家試験が終わると,「勉強不足だった」という声が聞こえてきますが,すべての人が勉強不足だったとは思いません。 一番目に考えられるのは,問題を読む力が不足していた。 時間がなくなっ...
-
国試での出題実績のあるアプローチは以下の12種類です。 出題基準に示されているもの ・心理社会的アプローチ ・機能的アプローチ ・問題解決アプローチ ・課題中心アプローチ ・危...
-
1990年(平成2年)の通称「福祉関係八法改正」は,「老人福祉法等の一部を改正する法律」によって,老人福祉法を含む法律を改正したことをいいます。 1989年(平成元年)に今後10年間の高齢者施策の数値目標が掲げたゴールドプランを推進するために改正されたものです。 主だった...
-
社会福祉士が心理療法を行うことはありませんが,国家試験に必ず心理療法が出題されているのは,それなりの意味があるはずです。 傾向が急に変わるということはないと思いますので,確実に押さえたいものです。 それでは今日の問題です。 第 22 回・問題 ...
-
今日から福祉事務所に取り組んでいきたいと思います。 福祉事務所は,「低所得者に対する支援と生活保護制度」だけではなく,ほかの科目でも出題されます。 福祉事務所は,保護を実施しますが,そのほかの法も取り扱っているからです。 福祉事務所は,社会福祉法では「福祉に関する事務...