かつて,国家試験の実施は,1月最終週の日曜日,合格発表は3月31日に行われていました。
日程によっては,1月20日ころに実施した年もあります。
現在でも国家試験が終わったあと,合格発表まで長いですが,かつては約2か月も待たされていました。
その間に自己採点するしないにかかわらず,合格発表の日は必ず訪れます。
第32回国家試験はどうなるかはわかりませんが,少なくとも7割は不合格になるのが社会福祉士の国家試験です。
不幸にして,不合格になったとしても,必要以上に自分を責める必要はありません。
大切なのは,次回に向けての対策です。
多くの人は,「勉強不足だった」という反省をすると思います。
勉強不足であるかどうかを判別する問題があります。
第32回・問題44 「平成31年版地方財政白書」(総務省)における民生費に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。
1 地方公共団体の目的別歳出純計決算額のうち,民生費は教育費に次いで多い。
2 都道府県の目的別歳出では,生活保護費の割合が最も高い。
3 都道府県の性質別歳出では,扶助費の割合が最も高い。
4 市町村の目的別歳出では,児童福祉費の割合が最も高い。
5 市町村の性質別歳出では,人件費の割合が最も高い。
正解は,選択肢4です。
問題50 「平成28年度社会保障費用統計」(国立社会保障・人口問題研究所)に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。
1 2016年度(平成28年度)の社会保障給付費は,150兆円を超過した。
2 2016年度(平成28年度)の社会保障給付費を部門別(「医療」,「年金」,「福祉その他」)にみると,「福祉その他」の割合は1割に満たない。
3 2016年度(平成28年度)の社会保障給付費を機能別(「高齢」,「保健医療」,「家族」,「失業」など)にみると,「家族」の割合は1割に満たない。
4 2016年度(平成28年度)の社会保障財源における公費負担の割合は,社会保険料の割合よりも大きい。
5 2015年度(平成27年度)における社会支出の国際比較によれば,日本の社会支出の対国内総生産比は,フランスよりも高い。
正解は,選択肢3です。
これらの問題を間違った人
本当に「勉強不足だった」と言えるでしょう。
次回に向けては,まずは基礎力をつけていくことが必要です。
これらの問題を正解したにもかかわらず,ボーダーラインに達しなかった人
この2つの問題は,勘で正解するのが難しい問題であり,きっちり覚えていないと正解できない問題です。
そのため,これらの問題を正解できた人は,決して勉強不足ではなかったと考えられます。
逆に勉強をしっかりしてきたと言えるでしょう。
もちろん基礎力をつけることは必要ですが,それだけでとどまっていたら,同じ結果を招く恐れがあります。
正解できなかったことには,別の理由があると考えられます。
そこを見極めることが,次回の国家試験で合格をつかむために必要です。