第32回社会福祉士国家試験の合格発表は,3月13日(金)に行われます。
現時点では,合格発表までちょうど1か月となります。
自己採点してもしなくても結果は変わりませんが,次回の合格を目指すなら「悔しい」と思う気持ちはとても重要だと考えています。
中には,ショックが大きすぎて立ち上がれない人もいるでしょう。
しかし,それは次回に向けて決して悪いことではありません。
努力してきた証しだからです。
気を付けなければならないのは,勉強不足でも,ある程度の点数は取れてしまうという事実です。
第32回国家試験では問題の作り方が甘いために知識なしで解ける問題の率が例年よりも若干多くなっています。
このような人は,勉強が足りなくてもある程度の点数が取れたことに満足するので,悔しさを感じることはないでしょう。
知識なしで解ける問題とは以下のようなタイプの問題を言います。
第32回・問題31 社会保障審議会福祉部会に設置された福祉人材確保専門委員会の「ソーシャルワーク専門職である社会福祉士に求められる役割等について」(2018年(平成30年))に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。
1 社会福祉士には,地域課題の解決の拠点となる場づくり,ネットワーキングなどを通じて,地域住民の活動支援を行うことが求められている。
2 地域住民が主体的に地域課題を把握して解決を試みている場合は,社会福祉士はそれを見守ることに専念する。
3 地域課題の解決に必要な新たな社会資源の創出は,社会福祉士の専権的な職務である。
4 地域で表出されにくいニーズの発見は,民生委員に一任する。
5 社会福祉士は,地元の商店や営利企業との連携を控えることとされている。
正解は,選択肢1です。
一見すると難しそうですが,よくよく考えると答えは見えてきます。
そのため,多くの人は正解できます。
しかし,一見難しそうに見えるので,正解できていると満足する問題だと言えます。
逆に知識がないと解けないのは,以下のようなタイプの問題です。
第32回・問題37 市町村社会福祉協議会に関して,社会福祉法に規定されている次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。
1 福祉サービスの苦情を解決するための運営適正化委員会を設置する。
2 生活支援コーディネーター(地域支え合い推進員)を配置し,制度では対応できないニーズに対応する。
3 役員の総数の3分の1を関係行政庁の職員で構成しなければならない。
4 第一種社会福祉事業の経営に関する指導及び助言を行う。
5 市町村の区域内における社会福祉事業又は更生保護事業を経営する者の過半数が参加する。
正解は,選択肢5です。
あと1・2点を積み上げるのは,思うほど簡単ではありません。
しかし,一つひとつを確実に覚えていけば,必ずボーダーラインは越えられます。
必要なのは,確実な知識です。
最新の記事
障害者総合支援法に規定される障害福祉サービスの実施主体
障害者総合支援法に規定される障害福祉サービスの実施主体は,市町村です。 同法における都道府県の役割は,障害福祉計画の作成,地域生活支援事業の実施,障害福祉サービス事業者等の指定などに限られます。 なお,自立支援医療には,育成医療,更生医療,精神通院医療の3種類がありますが,このう...
過去一週間でよく読まれている記事
-
約3週間にわたって,「福祉行財政と福祉計画」に取り組んできました。 今回から科目は「社会保障」に移ります。 どの科目でも共通かもしれませんが,この科目は社会保障制度の骨組みを理解することが求められます。 社会保障は,何を財源とするかによって ①社会保険制度(社会保...
-
今回は,保護観察官と保護司です。 保護観察官 〈配置〉 地方更生保護委員会事務局及び保護観察所 〈業務〉 保護観察,調査,生活環境の調整その他犯罪をした者及び非行のある少年の更生保護並びに犯罪の予防に従事する。 ...
-
ホッブズ問題 とは,社会の人々が自分の利益のために行動する「万人の万人に対する闘争」の状態の時,どのように社会の秩序が保たれるのか,について問う命題です。 社会学者のパーソンズは,この命題に対して,人は社会のルールに従って行為するため,社会の秩序が保たれると考えました。これを「主...
-
今回のテーマは「ニーズのとらえ方と充足方法」です。 このように書くとソーシャルワークの話かと思う人もいると思いますが,福祉政策のニーズを考えてみたいと思います。 結局は一緒です。 ポイントは,以下の通りです。 ・バイオ(身体的) ...
-
今回は,保護観察官と保護司を学びましょう。 保護観察官と保護司は,お互いに協力し合い,保護観察などの業務に携わります。 保護観察官 保護司 保護観察、調査、生活環境の調整その他犯罪をした者及び...
-
ソーシャルワークは,慈善組織協会( COS )の活動が始まりだとされています。 ソーシャルワークに限らず,始まりは出題されやすいものです。 細かくいうと C OS はケースワーク(個別援助)の源流 セツルメントはグループワーク(集団援助)の源流で...
-
伝統的なソーシャルワークは, ケースワーク グループワーク コミュニティワーク として発展してきたことを学んだ人もいることでしょう。 この統合を図ったのは「ジェネリック」という考え方でした。 第 37 回から実施される新しい...
-
社会福祉士は,社会福祉士及び介護福祉士法に規定される国家資格です。 同法では以下のようなものが規定されています。 誠実義務 その担当する者が個人の尊厳を保持し,自立した日常生活を営むことができるよう,常にその者の立場に立って,誠実にその業務を行わなければならない。 ...
-
社会保険制度は,社会保険料を財源として運用されますが,日本の社会保険制度には,社会保険料だけではなく,税も財源としていることに特徴があります。 しかし,注意してほしいのは,財源割合では税が社会保険料を超えるようには制度設計はされないことです。 もし税財源の...
-
19世紀は,各国で産業革命が起こります。 この産業革命とは,工業化を意味しています。 大量の労働力を必要としましたが,現在と異なり,労働者を保護するような施策はほとんど行われることはありませんでした。 そこに風穴を開けたのがブース,ラウントリーらによって行われた貧困調査です。 こ...