2020年2月17日月曜日

学習計画について~第33回国試で合格をつかむ!

インターネットなどの情報を見ると「3か月の勉強で合格した」という声もあります。

中にはそういう人もいるかもしれませんが,確実に合格するためには,もう少し時間をかけたいです。


知識は短期間でも身につけることができますが,得点力に変えるには,問題に慣れる必要があります。


その時間はなんとしてでも確保したいです。

第32回国試で,注目すべき問題です。

問題134 厚生労働省の介護人材確保対策に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。
1 介護福祉士の資格等取得者の届出制度では,離職した介護福祉士に対し,その再就業を促進し効果的な支援を行うため,都道府県福祉人材センターに氏名・住所等を届け出ることを努力義務としている。
2 介護保険制度の介護報酬における介護職員処遇改善加算では,介護サービス事業所・施設等が特段の届出や要件を問われることなく,介護職員の賃金増額などを図るための加算を取得できることとなっている。
3 福祉・介護人材確保緊急支援事業により,キャリア支援専門員が福祉事務所に配置され,個々の求職者にふさわしい職場を開拓するとともに働きやすい職場づくりに向けた指導・助言を行うこととなっている。
4 「2025年に向けた介護人材の確保」によると,介護人材の構造転換を図るために,専門性の高い人材を活用する「富士山型」の方策から,基礎的な知識を有する人材を活用する「まんじゅう型」の方策へと転換を図る必要性が示されている。
5 「2025年に向けた介護人材の確保」によると,中高年齢者等や介護未経験の者に対し,生活支援サービスの担い手養成のための研修の受講を支援するため,介護福祉士等修学資金貸付制度の充実を図るとされている。
(注) 「2025年に向けた介護人材の確保」とは,「2025年に向けた介護人材の確保~量と質の好循環の確立に向けて~」(平成27年2月25日社会保障審議会福祉部会福祉人材確保専門委員会)のことである。

正解は,選択肢1です。

これだけの文字数を使って,出題した問題は,第26回以降ではこれが唯一です。

国家試験を実施する「社会福祉振興・試験センター」は,この問題のでき次第によって,今後このような問題をどの程度含めるのかを見極めるのではないかと考えています。

この問題を作った試験委員は,そんな意図はなく,たまたまこのような問題になったと思います。

短い文章で端的な問題を作るのは,かなりの技法を要します。
短い文章で,確実に間違い選択肢を作るのは難しいのです。

少なくとも,この問題が出題されたことで,問題をつくるときの文字数制限はかなり緩くなったことは想像できます。

全体がこんな問題ばかりになると,ボーダーラインが過去最低の72点になった魔の第25回国試のようになってしまうので,そんなことはないと思います。

しかし,一定数含められると,受験生にとって,かなり辛いものになることが想像できます。

それはさておき・・・

国家試験は,知識がすぐ得点に変わってくれません。
ここが医学や看護学のように,自然科学系の国家試験と異なる点です。

問題121 集団の力学に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。
1 集団の凝集性を高めるには,メンバー間の異質性を強化して他の集団との競争を促進させる方策が重要である。
2 集団浅慮とは,集団が外部からの圧力により長期的視野に立つ戦略的な意思決定が起きる現象である。
3 コンフリクトとは,集団内部に発生する対立や闘争であり,集団に肯定的な影響を与えるものではない。
4 集団の凝集性が高まると,メンバー間の親近感が強まるとともにリスクに対する警戒感が強まり,意思決定は堅実なものになる。
5 集団の凝集性が高くても,集団目標と組織目標の一致度が低い場合には,生産性が低下する。

正解は,選択肢5です。

この問題の詳しい解説は,別の機会に譲るとして,こういった問題を確実に正解することが合格には必要なのです。

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