社会福祉士の国家試験の特徴は,出題範囲が広いことです。
その割に1科目の問題数は少ないため,1回に出題されるものは極めて限られます。
そのため,2年連続,3年連続といったように連続して出題されるものは,ほとんどありません。
3年間の過去問を完璧に覚えても,合格できる知識量に達することができない理由はここにあります。
ヤマをはって,合格できるような試験では決してありません。
たとえヤマをはったところが得点できたとしても,それ以外の問題が正解できないのであれば,合格基準点に到達するのは難しいでしょう。
そういった意味で,丁寧に参考書で知識をつけるという地道な勉強を避けて通ることはできないでしょう。
さて,その中でもほぼ毎回出題されているものがわずかながらあります。
その一つが,スーパービジョンです。
現在のカリキュラムでの国試となった第22回以降では,たった1回だけが出題されなかっただけで,それ以外は必ず出題されています。
その1回でさえ,スーパービジョンの近接であるコンサルテーションが出題されています。
必ず出題されると言ってもよいレベルでしょう。
正解できないのは,あまりにもったいないことです。
それでは,今日の問題です。
第29回・問題117 スーパービジョンに関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。
1 ピア・スーパービジョンは,スーパーバイザーとスーパーバイジーが同席して行う。
2 グループ・スーパービジョンは,一人のスーパーバイザーが複数のスーパーバイジーに対して行う。
3 個人スーパービジョンは,スーパーバイザーとスーパーバイジーが相互に交代しながら行う。
4 セルフ・スーパービジョンは,スーパーバイザーとスーパーバイジーが1対1で行う。
5 ライブ・スーパービジョンは,スーパーバイザーを置かずに,スーパーバイジーが集団で行う。
スーパービジョンの出題には,スーパービジョンの機能とスーパービジョンの種類があります。
この問題は,そのうち,スーパービジョンの種類の出題です。
何のひねりのない問題ですが,これが意外と正解するのが難しいのです。
なぜなら,表意文字の漢字と異なり,カタカナは表音文字のため,読み間違える危険性があるからです。
今日の問題を改めて見てみてください。カタカナが並んでいます。
読み間違えないように,普通の問題よりさらに慎重に読む必要があります。
さて,この問題の正解は,選択肢2です。
2 グループ・スーパービジョンは,一人のスーパーバイザーが複数のスーパーバイジーに対して行う。
もし,今日の問題を慎重に読んでも答えが分からないという人は,明らかに勉強不足です。
ほかの選択肢は解説しませんので,自分で調べてみてください。
<今日の一言>
カタカナは,いつもより慎重に読むこと
カタカナは,目で見ただけでは意味がつかめないので,読み間違える可能性があります。
つまらないミスはもったいないです。