養子縁組には,
普通養子縁組と特別養子縁組があります。
それでは今日の問題です。
【29-97】 事例を読んで,次の記述のうち,F相談員(社会福祉士)の対応として,最も適切なものを1つ選びなさい。
〔事 例〕
大学3年生のGさん(21歳,女性,未婚)は,妊娠3か月であることが分かった。Gさんは,自分が通う大学の学生相談室を訪れ,F相談員が対応することになった。Gさんによれば,子の父親とは音信不通となっている。Gさんは出産し,子育てをしていくことを強く希望しているが,周囲には賛成してくれる人はいない。大学は卒業したいと考えているが,親には頼れず,経済的な不安がある。Gさんは,「どうしてよいか分からない」と語った。
1 主治医と連絡を取り,Gさんが出産するかどうかの意思決定支援を一任する。
2 大学の関係部署と連携し,学業と子育てを両立するための方策を検討する。
3 学業を優先する必要があるため,出産,子育ては断念するように助言する。
4 特別養子縁組制度の活用を勧め,仲介してくれる機関を紹介する。
5 子の父親を捜し出し,認知してもらうように説得する。
この問題も絶対に間違ってはいけない問題です。
正解は,選択肢2です。
スクールソーシャルワーカーの役割
・問題を抱える児童生徒が置かれた環境への働き掛け ・関係機関等とのネットワークの構築、連携・調整 ・学校内におけるチーム体制の構築、支援 ・保護者・教職員等に対する支援・相談・情報提供 ・教職員等への研修活動 |
スクールカウンセラーの役割
・児童生徒に対する相談・助言 ・保護者や教職員に対する相談(カウンセリング、コンサルテーション) ・教職員や児童生徒への研修や講話 ・相談者への心理的な見立てや対応 ・ストレスチェックやストレスマネジメント等の予防的対応 ・事件・事故等の緊急対応における被害児童生徒の心のケア |
福祉の専門職であるソーシャルワーカーと心理の専門職であるカウンセラーは,求められているものが異なることが理解できるでしょう。
今日の問題は,
・関係機関等とのネットワークの構築、連携・調整
にあたるところでしょう。
いかにもソーシャルワーカーっぽいですね。
<今日の一言>
特別養子縁組は,実親との関係が切れます。
もし,今日の問題で,選択肢4を選ぶ人がいたとしたら,ソーシャルワーカー失格です。
Gさんに一切寄り添っていないからです。