今回は事例問題を取り上げたいと思います。
事例問題もポイントを押さえないと,正解するのは意外と難しいものです。
それでは今日の問題です。
第22回・問題35 事例を読んで,社会福祉士の地域への働きかけに関する次の記述のうち,最も適切なものを一つ選びなさい。
〔事 例〕
ある地区で一人暮らし高齢者の孤独死が発見された。そこで,地域包括支援センターの社会福祉士は,地区の中で高齢者の引きこもりを防止することを目的に,専門的な支援と併せて,地域への働きかけをしようと考えた。
1 保健,医療,福祉の専門機関による専門職のチームケアを最優先させる。
2 社会的孤立を予防するために,孤独死した高齢者の病歴について検討する。
3 一人暮らし高齢者や高齢者クラブの参加者を対象として,助け合いなど社会関係の状況を調査する。
4 当該地区のふれあい・いきいきサロン活動を中止して,民生委員による安否確認活動の方を優先する方針を立てた。
5 緊急性があると判断し,一人暮らし高齢者の名簿を本人の了解を待たず,地区のボランティアに渡すことにした。
この問題の場合のポイントは,「地域への働きかけ」です。
それに合致しているのは,選択肢3だけです。
3 一人暮らし高齢者や高齢者クラブの参加者を対象として,助け合いなど社会関係の状況を調査する。
互助の部分を把握することによって,高齢者の引きこもりの防止を図ろうとしているものです。
ほかの選択肢は,考えるまでもないでしょう。