児童手当の支給に要する費用の一部には,事業主からの拠出金が充てられています。
また,公費負担の割合は,
国:3分の2
地方:3分の1
となっています。
それでは,今日の問題です。
第22回・問題51 我が国の社会保障制度に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。
1 民間被用者に関する児童手当には,事業主の拠出金がある。
2 健康保険及び国民健康保険には,事業主の負担がある。
3 児童扶養手当の支給は,婚姻を解消した父等が児童に対して履行すべき扶養義務の程度を軽減する。
4 児童手当制度は,所得制限が設けられていない普遍的給付である。
5 児童手当制度は,第2子から支給される。
知識がなければ,正解するのは簡単ではない問題ですが,今ならすぐわかるでしょう。
答えは
1 民間被用者に関する児童手当には,事業主の拠出金がある。
児童手当の財源は,事業主の拠出金のほかに公費(国:3分の2,地方:3分の1)が充てられています。
それでは,ほかの選択肢もみてみましょう。
2 健康保険及び国民健康保険には,事業主の負担がある。
健康保険には事業主の負担があります。
しかし,国民健康保険には事業主の負担がありません。
3 児童扶養手当の支給は,婚姻を解消した父等が児童に対して履行すべき扶養義務の程度を軽減する。
婚姻を解消した父等が児童に対して履行すべき扶養義務の程度を軽減する
とはわかりにくい表現だと思います。
簡単に言えば,児童扶養手当を受給すると養育費の支払い額を少なくしても良い,という意味です。
そんなことはありません。
10万円の養育費を払っている場合,児童扶養手当4万円を受給すると6万円になるということではありません。
なお,児童扶養手当は,物価によって変更される物価スライド制が取り入れられています。
それに対して,児童手当は,金額が固定されています。
4 児童手当制度は,所得制限が設けられていない普遍的給付である。
児童手当には,所得制限があります。
5 児童手当制度は,第2子から支給される。
児童手当は,制度ができた当初は第三子から支給されましたが,現在は,第一子から支給されています。
児童手当に関する問題をまとめた記事
https://fukufuku21.blogspot.com/2019/12/blog-post_29.html
こちらも合わせて,整理してすると良いと思います。