福祉計画にはたくさんの種類があり,覚えるのは大変です。
今回は,策定期間を取り上げます。
策定期間を整理すると,以下のようにまとめることができます。
・期間の規定がないもの。
・3年を一期とするもの。
・5年を一期とするもの。
・6年を一期とするもの。
このポイントを整理しながら,今日の問題です。
第22回・問題47 市町村が策定主体と定められた福祉に関する計画についての次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。
1 市町村は,障害者基本法に基づき,市町村障害者計画を策定しなければならないが,特に計画期間の定めは置かれていない。
2 市町村は,社会福祉法において,5年を一期とする地域福祉計画を策定しなければならないとされている。
3 市町村は,次世代育成支援対策推進法において,3年を一期とする次世代育成支援行動計画を策定するものとするとされている。
4 市町村は,老人福祉法において,5年を一期とする老人福祉計画を作成するものとされている。
5 市町村は,介護保険法において,1年を一期とする介護保険事業計画を定めるもとするとされている。
この問題が出題された時は,難しいと思った人が多かったと思います。
どんな問題が出題されるかが予想できなかったためです。
しかし,その後何度も出題されるようになったので,今なら見慣れたものとなっていることでしょう。
第22回の時は,正解できなかった人が多かったと思いますが,近年の類似問題は,正解できる人とできない人に分かれると思います。
勉強した人が正解できる。
勉強不足の人は正解できない。
国家試験の理想です。
それでは,解説です。
1 市町村は,障害者基本法に基づき,市町村障害者計画を策定しなければならないが,特に計画期間の定めは置かれていない。
これが正解です,
障害者計画は,策定期間の規定がないグループです。
ほかには,地域福祉計画,老人福祉計画などが策定期間の規定がないグループです。
2 市町村は,社会福祉法において,5年を一期とする地域福祉計画を策定しなければならないとされている。
地域福祉計画も策定期間の規定がないグループです。
3 市町村は,次世代育成支援対策推進法において,3年を一期とする次世代育成支援行動計画を策定するものとするとされている。
行動計画は,5年を一期とするグループです。
ほかには,子ども・子育て支援業計画が,5年を一期とする計画です。
4 市町村は,老人福祉法において,5年を一期とする老人福祉計画を作成するものとされている。
老人福祉計画は,策定期間の規定がないグループです。
5 市町村は,介護保険法において,1年を一期とする介護保険事業計画を定めるもとするとされている。
介護保険事業計画は,3年を一期とするグループです。
ほかには,障害福祉計画と障害児福祉計画しか,3年を一期とするものはありません。
この問題が出題された当時は,6年を一期とするものはありませんでした。
平成30年の改正で,医療計画,医療費適正化計画がそれまでの5年を一期から,6年を一期に変更されています。