2021年12月25日土曜日

リーダーシップ理論

リーダーシップ理論の出題頻度はかなり高いです。

 

基本的に覚えていてほしいのは,

 

コンティンジェンシー理論(状況適合理論)です。

 

適切なリーダーシップスタイルは,状況によって変わるとするものです。

 

オーソドックスなのは,PM理論ですが,コンティンジェンシー理論ではありません。

 

なぜなら,PM型が最も優れたリーダーシップだと言っているからです。

 

それでは,今日の問題です。

 

 

22回・問題114リーダーシップに関する次の記述のうち,正しいものを一つ選びなさい。

 

1 三隅二不二によれば,リーダーシップM行動は,集団の目標達成に志向したリーダーシップ行動である。

2 三隅二不二によれば,リーダーシップP行動は,集団や組織の中で生じた人間関係の緊張を解消するリーダーシップ行動である。

3 三隅二不二のリーダーシップPM論によれば,一つのリーダーシップの行動には,その程度の相違はあっても,PMが同時に含まれている。

4 フィードラー(Fiedler,F.E.)によれば,有効なリーダーシップのスタイルは,達成すべき課題の構造や,リーダーとメンバーの関係には影響されないことが望ましい。

5 ヴェーバー(Weber,M.)によれば,すべてのリーダーシップにはカリスマ性が必要である。


PM理論は,以下のように示すことができます。














ということで,選択肢3が正解です。


3 三隅二不二のリーダーシップPM論によれば,一つのリーダーシップの行動には,その程度の相違はあっても,PとMが同時に含まれている。


上記の図でもすべてPとMが含まれています。


それでは,ほかの選択肢も確認します。


1 三隅二不二によれば,リーダーシップM行動は,集団の目標達成に志向したリーダーシップ行動である。


M行動は,スタッフへの配慮などです。この問題で言えば,集団や組織の中で生じた人間関係の緊張を解消するリーダーシップだということになります。


2 三隅二不二によれば,リーダーシップP行動は,集団や組織の中で生じた人間関係の緊張を解消するリーダーシップ行動である。


P行動は,組織の目標を達成するためのリーダーシップです。この問題で言えば,集団の目標達成に志向したリーダーシップということになります。


4 フィードラー(Fiedler,F.E.)によれば,有効なリーダーシップのスタイルは,達成すべき課題の構造や,リーダーとメンバーの関係には影響されないことが望ましい。


フィードラー理論こそが,コンティンジェンシー理論です。

適切なリーダーシップは,状況によって変わります。


フィードラー理論は,以下のように示すことができます。













5 ヴェーバー(Weber,M.)によれば,すべてのリーダーシップにはカリスマ性が必要である。


ウェーバーの提唱するリーダーシップスタイルは,


・伝統的支配

・カリスマ的支配

・合法的支配


3種類です。それぞれ簡単にでも説明できるようにしておきましょう。


このうち,合法的支配には,カリスマ性は必要ではありません。カリスマのような特殊な人がもつ能力ではなく,みんなから認められて,リーダーとなっていきます。

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