社会福祉士の国家試験は,厚生労働大臣から指定を受けた「公益財団法人 社会福祉振興・試験センター」が実施しています。
同センターは,合格基準を以下のように示しています。(2022/03/18時点)
1 問題の総得点の60%程度を基準として、問題の難易度で補正した点数以上の得点の者。
2 1を満たした者のうち、18科目群すべてにおいて得点があった者。 |
令和元年カリキュラム改正による新しい国家試験は,第37回から実施されるので,第35回,第36回は,平成19年カリキュラム改正のままで実施されます。
新しいカリキュラムに変わったからといって,それまでに得た受験資格がなくなったり,新しい研修を受けなおすことが必要であったり,といったことはないので,まずは安心してください。
とは言っても,できればそれまでには資格取得したいものです。
試験センターの意図として,平成19年カリキュラムで勉強した人は,その間に資格取得してもらいたいというものがあるのではないかと推測しています。
国家試験は,社会福祉士としての必要な知識,素養をもった人を合格させるためのものです。
チームfukufuku21が考える国家試験問題の類型
①最も良いもの
・しっかり勉強した人は解ける
・勉強不足の人は解けない
②良くないもの
・しっかり勉強した人でも解けない
・勉強不足の人でも解ける
③最も良くないもの
・しっかり勉強した人も勉強不足の人も解ける
④どうでもよいもの
・みんなが解けない
しかししっかり勉強した人でもイージーミスはつきものなので,「①最も良いもの」だけで構成されると,多くの人が総得点の60%を超えない可能性も出てきてしまいます。
そこで,①~④をバランスよく出題して,多くの受験者が90点プラスマイナス10点あたりに分布するような問題構成を考えます。
④が多いと「難問」「奇問」と騒がれたりしますが,それと同じ数だけ③があれば,④の存在は帳消しとなり,多くの受験者が90点プラスマイナス10点あたりに分布する国家試験となります。
①~④をバランスよく出題したつもりでも,さまざまな要因によって,結果がずれることがあります。
その時に,合格基準点が補正されます。
これをしないと,実施回によって,合格しやすかったり,合格しにくかったり,といった不公平が生じます。
さて,前置きが長くなりましたが,ここからが結論です。
国家試験に合格するために必要な勉強は,何ら変わるものではありません。
必要な知識を一つひとつ確実に積み重ねていくことです。
〈今日のまとめ〉
不合格になると悔しいでしょう。
しかし,その悔しさ,無念さは,しっかり勉強してきたからの思いです。
すぐには気持ちが整理できないかもしれませんが,次に進むことを決して忘れないでいてほしいと思います。
勉強を再開するのが,秋になってしまったというのは,最悪のシナリオです。
しっかり勉強した人なら,よくよく問題を読んだら正解できたというものもあるはずです。
このイージーミスをなくすことができれば,国家試験は必ず合格できます。
なぜなら,国家試験はしっかり勉強した人が合格できるように作られているからです。