第34回国家試験は,波乱の結果となりました。
合格基準点(いわゆるボーダーライン)が,とうとう100点を超えました(105点)。
こういった結果になると,どんな勉強をすると合格するのか,という気持ちになるはずです。
結論を言えば,学習戦略は何も変わることはありません。
ただし,その学習戦略が間違っていたとしたら,変えなければなりません。
その前に,重要なことは,
国家試験に合格できなかったのは,知識不足だった
と単純に片づけてしまわないことです。
これだとちょっと弱いです。
知識を上乗せしただけでは点数は伸びないからです。
同じ勉強法をすると同じ結果しか出ません。
これらについて,今後考えていきたいと思います。
バロメーターになる問題です。
第34回・問題45 「令和3年版地方財政白書」(総務省)における2019年度(令和元年度)の民生費に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。
1 地方公共団体の目的別歳出純計決算額の構成比は,高い方から,教育費,公債費,民生費の順となっている。
2 民生費の目的別歳出の割合は,市町村では児童福祉費よりも社会福祉費の方が高い。
3 民生費の目的別歳出の割合は,都道府県では生活保護費よりも老人福祉費の方が高い。
4 民生費の性質別歳出の割合は,市町村では扶助費よりも人件費の方が高い。
5 民生費の性質別歳出の割合は,都道府県では補助費等よりも扶助費の方が高い。
この問題は象徴的な問題です。これを正解できましたか?
正解できなかった人は,知識不足ではなく,知識が得点できる力に変わっていなかったことを示しています。
こういったタイプの問題を正解できたり,正解できなかったり,と安定していないことこそが不合格になる原因です。
知識を積み上げたところで,こういった問題を確実に正解できないと点数は積み上がりません。