成年後見関係事件の概況の出題頻度はかなり高いです。
しかも覚える分量は少ないこともあり,出題されたら確実に正解したいものです。
成年後見関係事件の概況
https://www.courts.go.jp/toukei_siryou/siryo/kouken/index.html
たった16ページしかありません。
近年の特徴は,「申立人と本人との関係」で最も多いのは「市区町村長」となっていることです。
そのため,今日の問題は現在では成立しません。
出典:最高裁判所事務総局家庭局「成年後見関係事件の概況―令和3年1月~12月―」
https://www.courts.go.jp/vc-files/courts/2021/20220316koukengaikyou-r3.pdf
1 申立ての動機として最も多かったのは,身上監護である。
2 申立人として最も多かったのは,市区町村長である。
3 開始原因として最も多かったのは,知的障害である。
4 「成年後見人等」に選任された者として最も多かったのは,司法書士である。
5 鑑定期間として最も多かったのは,2か月超え3か月以内である。
(注)1 「成年後見開始等」とは,後見開始,保佐開始,補助開始及び任意後見監督人選任のことである。
2 「成年後見人等」とは,成年後見人,保佐人及び補助人のことである。
かなり古いデータです。しかし,先に述べたように,傾向に大きな変化はありません。
それでは,解説です。
1 申立ての動機として最も多かったのは,身上監護である。
申立ての動機で最も多いのは「預貯金等の管理・解約」です。
2 申立人として最も多かったのは,市区町村長である。
この問題が出題されたとき,申立人として最も多かったのは「本人の子」でしたが,現在では「市区町村長」が最も多くなっています。
今日の問題は現在では成立しないのはこの選択肢のためです。
3 開始原因として最も多かったのは,知的障害である。
開始原因として最も多いのは「認知症」です。
4 「成年後見人等」に選任された者として最も多かったのは,司法書士である。
これが正解です。
5 鑑定期間として最も多かったのは,2か月超え3か月以内である。
鑑定期間として最も多いのは,1か月以内です。