前回取り上げたヒラリー(Hillery,G.)を今回も取り上げます。
前回の問題
https://fukufuku21.blogspot.com/2022/12/blog-post_9.html
第20回・問題31 コミュニティの理論に関する次の記述のうち,正しいものに〇,誤っているものに×をつけた場合,その組み合わせとして正しいものを一つ選びなさい。
A テンニース(Tonmies,F.)は,多様なコミュニティに関する定義を整理し,その共通項として,地域性と共同性を挙げた。
B 奥田道大は,住民の価値意織と行動様式から地域社会の分析枠組みを用いてコミュニティモデルを提示した。
C マッキーバー(McIver,R.)は,社会の統合類型としてゲマインシャフトとゲゼルシャフトを提起した。
D ヒラリー(Hillery,G.)は,コミュニティをアソシエーションの対置概念とし,共同生活と地域社会を関連づけてとらえた。
今はない組み合わせ問題です。
この当時の組み合わせは,選択肢が1つ少ないです。
今から比べるとずっと解きやすいと思いませんか。
それでは解説です。
A テンニース(Tonmies,F.)は,多様なコミュニティに関する定義を整理し,その共通項として,地域性と共同性を挙げた。
これがヒラリーのことです。
B 奥田道大は,住民の価値意織と行動様式から地域社会の分析枠組みを用いてコミュニティモデルを提示した。
これは正解です。奥田道大が出題されたのはこれが最初で最後です。
C マッキーバー(McIver,R.)は,社会の統合類型としてゲマインシャフトとゲゼルシャフトを提起した。
これは,テンニースのことです。
D ヒラリー(Hillery,G.)は,コミュニティをアソシエーションの対置概念とし,共同生活と地域社会を関連づけてとらえた。
これは,マッキーバーのことです。
この頃の国家試験は,本当に3か月勉強でも合格できたのかもしれません。組み合わせ問題は,答えがわからなくても正解できる可能性があったからです。
今の正しいもの(適切なもの)を選ぶ問題は,難易度が高い出題方法です。覚悟を決めて勉強をすることが必要です。半端な気持ちでは合格させてくれません。