福祉計画では,さまざまな圏域を設定しています。
覚えるのが面倒ですが,特に覚えておきたいのは,市町村介護保険事業計画で定める「日常生活圏域」です。
【定める内容】
各年度の
認知症対応型共同生活介護
地域密着型特定施設入居者生活介護
地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護
に係る必要利用定員総数その他の介護給付等対象サービスの種類ごとの量の見込み。
それでは,今日の問題です。
第29回・問題41 福祉計画等における圏域に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。
1 市町村は,地域福祉計画において,福祉圏域を定めることとされている。
2 市町村は,障害福祉計画において,障害保健福祉圏域を定めることとされている。
3 市町村は,次世代育成支援行動計画において,教育・保育提供区域を定めることとされている。
4 市町村は,二次医療圏域において,特殊な医療が提供できる体制を構築することとされている。
5 市町村は,介護保険事業計画において,日常生活圏域を定めることとされている。
問題自体は難しいですが,正解は見えます。
それでは,解説です。
1 市町村は,地域福祉計画において,福祉圏域を定めることとされている。
地域福祉計画に定める圏域に定めはありません。
2 市町村は,障害福祉計画において,障害保健福祉圏域を定めることとされている。
障害保健福祉圏域を定めるのは,都道府県です。
3 市町村は,次世代育成支援行動計画において,教育・保育提供区域を定めることとされている。
教育・保育提供区域は,子ども・子育て支援事業計画で定めます。
次世代育成支援対策推進法と子ども・子育て支援法は入れ替えて出題されるので,気をつけることが必要です。
4 市町村は,二次医療圏域において,特殊な医療が提供できる体制を構築することとされている。
二次医療圏を定めるのは,都道府県が策定する医療計画です。
医療にかかわるものは基本的に都道府県の役割です。
5 市町村は,介護保険事業計画において,日常生活圏域を定めることとされている。
これが正解です。
とてもスタンダードなものが正解になっています。
この問題全体はとても難しいですが,答えになったものは,奇抜なものではなく,極めてスタンダードな日常生活圏域でした。
決して慌てず,落ち着いて問題を読むと答えは見えてくるはずです。