2023年1月1日日曜日

社会福祉協議会基本要項とは

社会福祉協議会基本要項は,1962年(昭和37年)に全国社会福祉協議会が策定したものです。


全文はこちらで見ることができます。

https://www.ipss.go.jp/publication/j/shiryou/no.13/data/shiryou/syakaifukushi/6.pdf


社会福祉協議会基本要項が出題される時のポイントは,

①「住民主体の原則」が打ち出されたこと

②社会福祉協議会の基本的機能はコミュニティ・オーガニゼーションの方法を地域社会に対して総合的に適用することを示したこと

の2つです。


住民主体の原則とは,地域住民のニードに即した活動に必要な組織構成を充実するということを原則とするものです。


それでは今日の問題です。


第30回・問題32 社会福祉協議会の歴史に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。

1 1951年(昭和26年)に,現在の全国社会福祉協議会の前身となる中央慈善協会が設立された。

2 1962年(昭和37年)に,全国社会福祉協議会は「社会福祉協議会基本要項」の中で,社会福祉協議会の基本的機能はコミュニティ・オーガニゼーションの方法を地域社会に適用することであるとした。

3 1979年(昭和54年)に,全国社会福祉協議会は「在宅福祉サービスの戦略」の中で,ボランティアが行政サービスを代替すべきであると提言した。

4 1983年(昭和58年)に,都道府県社会福祉協議会による事業が拡大する中で,都道府県社会福祉協議会が法的に位置づけられた。

5 1992年(平成4年)に,全国社会福祉協議会は「新・社会福祉協議会基本要項」の中で,「住民主体の原則」を初めて明文化した。


正解はすぐわかると思います。


それでは解説です。


1 1951年(昭和26年)に,現在の全国社会福祉協議会の前身となる中央慈善協会が設立された。


現在の全国社会福祉協議会の前身である中央慈善協会が設立されたのは明治期です。


2 1962年(昭和37年)に,全国社会福祉協議会は「社会福祉協議会基本要項」の中で,社会福祉協議会の基本的機能はコミュニティ・オーガニゼーションの方法を地域社会に適用することであるとした。


これが正解です。


3 1979年(昭和54年)に,全国社会福祉協議会は「在宅福祉サービスの戦略」の中で,ボランティアが行政サービスを代替すべきであると提言した。


こんなことを提言するわけがありません。


4 1983年(昭和58年)に,都道府県社会福祉協議会による事業が拡大する中で,都道府県社会福祉協議会が法的に位置づけられた。


1983年に法的に位置づけられたのは,市町村社会福祉協議会です。


全国社会福祉協議会と都道府県社会福祉協議会は,1951年に法制化されています。


5 1992年(平成4年)に,全国社会福祉協議会は「新・社会福祉協議会基本要項」の中で,「住民主体の原則」を初めて明文化した。


「住民主体の原則」を初めて明文化したのは,1962年の「社会福祉協議会基本要項」です。


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