日本の公的年金制度は,社会保険制度を採用していますが,その中では,障害基礎年金は,社会福祉制度の性格を持ちます。
20歳前に初診日がある場合,保険料を納付せずとも障害基礎年金を受給できる可能性があるからです。
それでは,今日の問題です。
第33回・問題55 国民年金に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。
1 国民年金の第一号被保険者の保険料は,前年の所得に比例して決定される。
2 障害基礎年金を受給していると,国民年金の保険料納付は免除される。
3 学生納付特例制度の適用を受けた期間は,老齢基礎年金の受給資格期間には算入されない。
4 自営業者の配偶者であって無業の者は,国民年金の第三号被保険者となる。
5 障害基礎年金には,配偶者の加算がある。
この問題の元ネタは,これです。
https://fukufuku21.blogspot.com/2023/03/blog-post_14.html
それでは解説です。
1 国民年金の第一号被保険者の保険料は,前年の所得に比例して決定される。
国民年金の保険料は,定額です。
保険料が所得に比例される報酬比例となっているのは,厚生年金です。
2 障害基礎年金を受給していると,国民年金の保険料納付は免除される。
これが正解です。
元ネタとなった問題と同じものが正解です。
生活保護受給者,障害基礎年金受給者は,申請せずとも保険料が免除される法定免除です。
3 学生納付特例制度の適用を受けた期間は,老齢基礎年金の受給資格期間には算入されない。
学生納付特例制度の適用を受けた期間は,老齢基礎年金の受給資格期間には算入されます。
そのため,学生納付特例制度の適用を受けることはとても重要です。
4 自営業者の配偶者であって無業の者は,国民年金の第三号被保険者となる。
国民年金の第三号被保険者となるのは,厚生年金加入者(第二号被保険者)の被扶養配偶者です。
自営業者は,第一号被保険者なので,その被扶養配偶者も第一号被保険者として加入します。
5 障害基礎年金には,配偶者の加算がある。
配偶者の加算があるのは,厚生年金です。
障害基礎年金に加算があるのは,子の加算です。