市町村は,住民に身近な地方公共団体です。基本的な住民サービスを行います。
都道府県は,市町村が行うには性質,規模において向かない事務を行います。
それでは,児童手当の支給認定を行うのは,市町村長でしょうか? それとも都道府県知事でしょうか?
それでは,今日の問題です。
第26回・問題141 現行の児童手当制度に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。
1 児童手当は,児童の年齢にかかわらず同一の金額が支給される。
2 児童手当の支給に要する費用の一部には,事業主からの拠出金が充てられる。
3 児童手当は,児童が18歳に達する日以後の最初の3月31日まで支給される。
4 児童手当は,第3子の児童から支給される。
5 児童手当を受けようとする父母等は,都道府県知事の認定が必要である。
この問題は,現時点(2023年4月)では成り立っていますが,今後は成り立たなくなるかもしれません。
さて,先ほどの問いの答えです。
児童手当の支給認定を行うのは,市町村長です。
児童手当は,現在のところ,親の収入さえ確認できれば,支給決定することができます。
市町村に向きます。
ということで,この問題の正解は,選択肢5は誤りです。
それでは,解説です。
1 児童手当は,児童の年齢にかかわらず同一の金額が支給される。
児童手当の金額は,児童に年齢よって異なります。
2 児童手当の支給に要する費用の一部には,事業主からの拠出金が充てられる。
これが正解です。児童手当の財源には,公費以外に,事業主からの拠出金が含まれています。
国と地方公共団体の費用負担の割合は,国:3分の2,地方公共団体:3分の1です。
3 児童手当は,児童が18歳に達する日以後の最初の3月31日まで支給される。
これが,今後は変わる可能性のあるものです。
現時点では,児童手当は,児童が15歳に達する日以後の最初の3月31日まで支給されます。
今後は,分かりません。
4 児童手当は,第3子の児童から支給される。
児童手当が創設された当初は,多子による貧困防止を目的にしていたために第3子から支給されていました。
しかし,現在は,第1子から支給されています。