生活困窮者自立支援法では,都道府県,市及び福祉事務所を設置する町村が生活困窮者に対して実施するいくつかの事業を規定としています。
生活困窮者自立支援法が規定する事業
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生活困窮者自立相談支援事業と生活困窮者住宅確保給付金の支給は,必須事業です。
それでは,今日の問題です。
第35回・問題67 生活困窮者自立支援法に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。
1 生活困窮者自立相談支援事業は,委託することができないとされている。
2 生活困窮者自立相談支援事業と生活困窮者家計改善支援事業は,必須事業である。
3 子どもの学習・生活支援事業は,全ての都道府県,市町村に実施の責務がある。
4 生活困窮者一時生活支援事業は,生活困窮者に対し,生活に必要な資金の貸付けのあっせんを行うものである。
5 生活困窮者就労準備支援事業は,雇用による就業が著しく困難な生活困窮者に対し,就労に必要な知識及び能力の向上のために必要な訓練を行うものである。
かなりの難問です。
しかし,正解はそれほど難しくありません。国家試験はこういうものです。
それでは,解説です。
1 生活困窮者自立相談支援事業は,委託することができないとされている。
もちろん委託できます。
2 生活困窮者自立相談支援事業と生活困窮者家計改善支援事業は,必須事業である。
生活困窮者自立相談支援事業は必須事業ですが,生活困窮者家計改善支援事業は,努力義務事業(責務)です。
3 子どもの学習・生活支援事業は,全ての都道府県,市町村に実施の責務がある。
子どもの学習・生活支援事業は,都道府県,市及び福祉事務所を設置する町村が生活困窮者に対して実施する任意事業です。
すべてではありませんし,責務でもありません。
4 生活困窮者一時生活支援事業は,生活困窮者に対し,生活に必要な資金の貸付けのあっせんを行うものである。
生活に必要な資金の貸付けのあっせんを行うのは,生活困窮者家計改善支援事業です。
ただし,貸付けのあっせんであって,貸付けを行うものではないところに注意が必要です。
5 生活困窮者就労準備支援事業は,雇用による就業が著しく困難な生活困窮者に対し,就労に必要な知識及び能力の向上のために必要な訓練を行うものである。
これが正解です。