生活扶助は,衣食その他日常生活の需要を満たすために必要なものを給付するものです。
その他日常生活の需要を満たすために必要なものと規定されているように,さまざまな需要に給付するものが生活扶助です。
生活にかかる費用は,毎月それほど変わるものではありませんが,臨時の需要があった場合に「一時扶助」が給付されます。
たとえば,小中学校に入学するための準備金などがあります。
小中学校に入学するための準備金は,教育扶助ではないことに注意が必要です。
それでは今日の問題です。
第23回・問題59 生活扶助に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。
1 生活扶助は,原則として金銭給付によって行うものとされる。
2 生活扶助における基準生活費は,世帯を単位として算定された第1類に定める額である。
3 入院患者日用品費は,原則として入院時の付添費,給食費に対応するものである。
4 加算とは,特別の状態にある者に最低生活より高い生活水準を保障するための特別経費を支給するものである。
5 一時扶助とは,要否判定前に一時的に支給されるものである。
この問題を正解するのは,それほど難しい問題ではないと思います。
しかし,正解するだけで満足していたら,過去問を解く意味が半減します。
それ以外のものもしっかり押さえることが大切です。
それでは解説です。
1 生活扶助は,原則として金銭給付によって行うものとされる。
これが正解です。
2 生活扶助における基準生活費は,世帯を単位として算定された第1類に定める額である。
世帯を単位として算定するのは,第2類です。
第一類 |
第二類 |
個人的経費 (飲食物費・被服費など) 年齢階級別に定められている。 |
世帯的経費 (光熱水費・家具什器費など) 世帯人員別に定められている。 |
3 入院患者日用品費は,原則として入院時の付添費,給食費に対応するものである。
入院患者日用品費は,入院した際の生活費を給付するものです。
4 加算とは,特別の状態にある者に最低生活より高い生活水準を保障するための特別経費を支給するものである。
加算は,特別の状態にある者の最低生活を保障するために給付するものです。
5 一時扶助とは,要否判定前に一時的に支給されるものである。
一時扶助は,臨時に必要となる経費を給付するものです。