生活福祉資金貸付制度には,高齢者世帯を対象とした不動産担保型生活資金があります。
不動産担保型生活資金とは,持ち家や土地を担保にして生活資金の貸し付けを行うものです。
家を売却することなく,生活資金の貸し付けを受けられるメリットがあります。
生活福祉資金貸付制度の多くは連帯保証人を立てなくも利用できますが,不動産担保型生活資金の貸し付けには,連帯保証人を必要とします。
それでは今日の問題です。
第24回・問題62 生活福祉資金貸付制度の内容に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。
1 生活福祉資金貸付制度は,償還期限までに償還できない場合には届け出により猶予されるが,償還の免除はできない。
2 生活福祉資金貸付制度の一つである不動産担保型生活資金は,障害者世帯及び65歳以上の高齢者世帯を対象としている。
3 生活福祉資金貸付制度では,資金貸付と必要な相談支援を行うこととされている。
4 生活福祉資金貸付制度では,日本に居住する低所得の外国人世帯を貸付対象から除外すると規定している。
5 生活福祉資金貸付制度の一つである総合支援資金には,低所得世帯に属する者が高校等に入学するための教育支援費が含まれる。
近年,出題されている内容よりもちょっと難しいように思います。
しかし,答えとなっているものは,第33回の問題と同じです。
それでは解説です。
1 生活福祉資金貸付制度は,償還期限までに償還できない場合には届け出により猶予されるが,償還の免除はできない。
償還期限が過ぎると延滞利子がついてしまいます。延滞利子は,10.75%にもなります。
償還できない場合には,手続きをすれば,猶予してもらえます。場合によっては免除されることもあります。
2 生活福祉資金貸付制度の一つである不動産担保型生活資金は,障害者世帯及び65歳以上の高齢者世帯を対象としている。
不動産担保型生活資金は,高齢者を対象としたものです。
3 生活福祉資金貸付制度では,資金貸付と必要な相談支援を行うこととされている。
これが正解です。第33回と同じです。
4 生活福祉資金貸付制度では,日本に居住する低所得の外国人世帯を貸付対象から除外すると規定している。
外国人世帯も利用することができます。
5 生活福祉資金貸付制度の一つである総合支援資金には,低所得世帯に属する者が高校等に入学するための教育支援費が含まれる。
これはかなり難しいものです。
総合支援資金の内容
・生活支援費
・住宅入居費
・一時生活再建費
生活福祉資金の中心的なものとなっています。
教育支援費は,教育支援資金に含まれています。