福祉事務所は,就労自立を目指して就労支援も行っています。
ハローワークも,就労支援を行っています。
福祉事務所には,就職支援コーディネーターと就労支援員が配置されています。
ハローワークには,就職支援ナビゲーターが配置されています。
さて,今日のテーマは,そのうちの福祉事務所の就労支援員の業務です。
なぜ,わざわざ「福祉事務所の」とつけているかと言えば,就労支援員は,就労支援事業所にも配置されているからです。
福祉事務所の就労支援員の業務
・ハローワークへの同行訪問 ・履歴書の書き方の指導 ・面接の練習 など |
それでは,今日の問題です。
第32回・問題145
福祉事務所の就労支援員の業務に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。
1 公共職業安定所(ハローワーク)への同行支援
2 障害者雇入れ計画の策定指導
3 健康管理の指導
4 職業能力開発促進法に基づく公共職業訓練
5 職場適応のためのジョブコーチ支援計画の策定
これまでにはあまりないタイプの問題です。
これからはこういったピンポイントの問題も出題されるようになるのでしょう。
知識のありなしが明確に現われるので,受験者泣かせと言えるのかもしれません。
それでは,解説です。
1 公共職業安定所(ハローワーク)への同行支援
これが正解です。公共職業安定所(ハローワーク)への同行支援は,福祉事務所に配置される就労支援員の業務の一つです。
2 障害者雇入れ計画の策定指導
障害者雇入れ計画とは,障害者雇用促進法に基づくもので,障害者雇用率を満たせなかった企業が策定するものです。
あまり知られていないかもしれませんが,外国人雇用や障害者雇用の届出先は,ハローワークです。
ハローワークでは,その報告書を見て,企業に指導を行います。
3 健康管理の指導
健康管理の指導を行うのは,保健師等です。
4 職業能力開発促進法に基づく公共職業訓練
職業能力開発促進法に基づく公共職業訓練をあっせんするのは,ハローワークの業務です。
5 職場適応のためのジョブコーチ支援計画の策定
ジョブコーチ支援計画を策定するのは,ジョブコーチです。
〈今日の注意ポイント〉
今日の問題には,登場していませんが,ハローワークには,就職支援ナビゲーターが配置されています。
ハローワークの就職支援ナビゲーターの業務
・職業相談 ・職業紹介 ・履歴書・職務経歴書の個別添削 など |
ハローワークでも福祉事務所の就労支援員と同じような業務を行っていることがわかりますね。
ハローワークの就職支援ナビゲーターと福祉事務所の就労支援員の業務を比較すると,福祉事務所の就労支援員の業務の「公共職業安定所(ハローワーク)への同行支援」が明確です。
そのためにこれを正解にした問題を作ったのではないかと思います。
福祉事務所に配置される就職支援コーディネーターは,コーディネーターという名称のとおり,ハローワーク等と連携する役割を担います。
それよりも重要なことは,
福祉事務所 コーディネーター
ハローワーク ナビゲーター
これをしっかり覚えたいです。