保護司は,保護司法に規定され,身分は,非常勤で一般職の国家公務員とされています。
それでは,今日の問題です。
第32回・問題149
保護司に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。
1 保護司の職務に,犯罪予防を図るための啓発及び宣伝の活動は含まれない。
2 保護司には給与は支給されないが,職務に要した費用は実費弁償の形で支給される。
3 保護司は,検察官の指揮監督を受けて職務に当たる。
4 保護司は,保護観察対象者の居住先を訪問することは禁じられている。
5 保護司は,「平成30年版犯罪白書」(法務省)によると,40~49歳までの年齢層が最も多く,過半数を超えている。
選択肢5のような勉強したことがない白書系の問題が出題されると焦りがちになりますが,慌てなければ,正誤を判断できるようなものが多いものです。
それでは,解説です。
1 保護司の職務に,犯罪予防を図るための啓発及び宣伝の活動は含まれない。
〈保護司の職務〉
・犯罪をした者及び非行のある少年の改善更生を助け又は犯罪の予防を図るための啓発及び宣伝の活動 ・犯罪をした者及び非行のある少年の改善更生を助け又は犯罪の予防を図るための民間団体の活動への協力 ・犯罪の予防に寄与する地方公共団体の施策への協力 ・その他 |
2 保護司には給与は支給されないが,職務に要した費用は実費弁償の形で支給される。
これが正解です。
3 保護司は,検察官の指揮監督を受けて職務に当たる。
保護司が指揮監督を受けるのは,地方更生保護委員会又は保護観察所の長です。
4 保護司は,保護観察対象者の居住先を訪問することは禁じられている。
保護司は,保護観察官と協力して,一般遵守事項が守られているかを確認する指導監督を行います。
その際,呼び出しや訪問して実施されます。
5 保護司は,「平成30年版犯罪白書」(法務省)によると,40~49歳までの年齢層が最も多く,過半数を超えている。
古いデータですが,企業戦士として活躍している人が多いと思われる40~49歳が最も多いということはないだろうと推測することが可能です。
最も多いのは,60歳代です。
〈今日の注意ポイント〉
この問題には出題されていませんが,保護司の任期も高い頻度で出題されています。
〈任期〉
保護司:2年
民生委員:3年
いずれも再任は妨げられません。つまり,再任することができます。