ソーシャルワークのグローバル定義
ソーシャルワークは,社会変革と社会開発,社会的結束,および人々のエンパワメントと解放を促進する,実践に基づいた専門職であり学問である。
社会正義,人権,集団的責任,および多様性尊重の諸原理は,ソーシャルワークの中核をなす。
ソーシャルワークの理論,社会科学,人文学,および地域・民族固有の知を基盤として,ソーシャルワークは,生活課題に取り組みウェルビーイングを高めるよう,人々やさまざまな構造に働きかける。
心理学,社会学など
人文学
哲学,心理学など ※心理学は両面に関わる。
ソーシャルワークスキルを高めるためには,社会学,心理学は避けては通れない,ということができます。
さて,それでは今日の問題を見ましょう。
現代では,社会問題は多様化していますが,社会問題の中でも貧困問題は長い歴史があります。
ブース,ラウントリーの貧困調査は,貧困に陥る要因は,個人の問題ではなく,社会のシステムの問題であることを明らかにしました。
ラウントリーの調査では,肉体を維持するためにはどのくらいのお金が必要なのかを調べるマーケット・バスケット方式という手法を使ったのが特徴です。
よって正解です。
2 タウンゼント(Townsend,P.)は,物理的生存に最低限必要な生活費との比較で相対的貧困を定義した。
タウンゼントは,貧困の再発見をして人ですね。相対的剥奪を提唱しました。
物理的生存に最低限必要な生活費との比較
周りの人と比較
物理的生存に最低限必要な生活費との比較は絶対的貧困なので,×。
3 所得格差の指標として使われるジニ係数は,-1から+1までの値をとる。
格差が最も大きい ⇒ 1
格差が最も小さい ⇒ 0
範囲は,0~1ということになります。 よって×。
4 我が国の政府は,2009年(平成21年)以降,OECDと同様の計算方法で算出した貧困率を公表している。
これはよくわかりません。
とりあえず▲をつけておきます。
:結果的にこれが正解となります。
5 「平成20年所得再分配調査(厚生労働省)によれば,我が国の再分配所得のジニ係数は1999年(平成11年)以降,0.5前後で推移している。
当初所得のジニ係数は上昇しても,所得再分配後のジニ係数はほとんど変化していないことを覚えておきたいです。
所得格差が拡大しているという情報から,所得再分配後のジニ係数も上昇しているように思いますが,そうではないので気を付けたいです。
問題自体の難易度は比較的低いと問題だったと考えられますが,2つ選ぶ問題であるのがくせものです。
第36回国家試験から,2つ選びなさい。というようにアンダーラインがつくようになりましたが,それでもうっかりすると見落とします。