過去問を解けば合格できるのアドバイスの裏側
過去問はヒントの宝庫です。
内容を覚えていくことも重要かもしれません。
しかし・・・しかし・・・
本当に重要なのは
問題に慣れること。
問題を解く思考訓練をすること。
これらの視点をもって過去問に取り組めば,のどから手が出るほど欲しかった合格基準点までの数点が取れることと思います。
言い切り表現に正解少なし
曖昧表現に正解多し
前回は,確率論でアプローチ・・・と書きました。
例えば,100万回の事象があった場合
言い切り表現に正解少なし
100万回のうち,1回でも例外の事象があると,命題は破たんします。
曖昧表現に正解多し
100万回のうち,1回でもその事象があると,命題は成り立ちます。
①100万回のうち,999,999回その事象があっても,1回例外の事象がある
⇒ 破綻
②100万回のうち,999,999回その事象が起きなくても,たった1回その事象がある
⇒ 成り立つ
どちらが起きやすいでしょうか・・・
断然②ですよね。
それでは,今日の問題です。
第29回・問題27
個人の福祉ニードに関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。
1 利用者のフェルト・ニードとは,専門職が社会規範に照らして把握する福祉ニードのことである。
2 人々の心身機能の状態が同一であれば,福祉ニードも同一である。
3 経済的な福祉ニードは,相談援助の対象とはならない。
4 サービス供給体制の整備に伴い,潜在的な福祉ニードが顕在化することがある。
5 福祉サービスの利用を拒んでいる人の福祉ニードは,専門職の介入によって把握されることはない。
問題の難易度自体は,そんなに高くはないと思います。
それでは,文末を見てみましょう。
1 把握する福祉ニードのことである。
2 福祉ニードも同一である。
3 相談援助の対象とはならない。
4 顕在化することがある。
5 把握されることはない。
1と2は中立
3と5は言い切り
4が曖昧表現
正解は4。
ここに気がつけば問題を読む時間はかなり短縮できそうだと思いませんか?
ことである。
ことがある。
たった一文字違いですが,大きく意味が異なります。
国家試験で問題を解く時間の平均は90秒
平均すると1問に90秒ですが,この問題のように,うまくすれば時間短縮することができる問題も含まれます。
ここで浮いた時間を使って,ちょい難しい問題に取り組みましょう。
1問90秒だと考えると焦ります。
焦ると普段しないミスが起きます。
問題は慎重に読まなければならないことは間違いありません。
しかし・・・
そのことに真剣になりすぎて,本来時間をかけなくてもよい問題にも時間をかけてしまうのは,時間をロスする元です。
たくさんの問題を読むことで,問題を解くセンスはできます。
それらは,決して短時間でできるものではありません。
ただ問題を解いていればセンスができるというものでは決してありません。
3か月で合格できたという人は,日常の生活でそのセンスを養っていたはずです。
どこに着目して問題を解くかが重要
ポイントを明確にした勉強は,必ず合格を引き寄せます。
1日何時間勉強するか,いつから勉強するか,といった勉強量の問題は,合格するための本質論ではないです。