2017年11月8日水曜日

報告書問題を解くコツ!!

今日から科目は,「児童や家庭に対する支援と児童・家庭福祉制度」に入ります。


この科目の出題基準の最初には,「児童・家庭の生活実態とこれを取り巻く社会情勢,福祉需要の実際」という項目が掲げられています。

ここに対応して,白書や報告書が出題されてきます。


しかし,先日もご紹介した通り,それを正解するのはとても難しいです。

試験対策セミナー講師が安易に「〇〇に目を通しておくように」といった指導をするのは,大っ嫌いです。

受験生の貴重な勉強時間を無駄にさせる気か,と本気で思います。


出題の可能性の高いものは,参考書などに書かれています。それ以上広げる必要はないと言えます。


どこが出るか分からない何十ページもある報告書を見る時間があったら,もっと出題の可能性の高いものに時間をかけて勉強した方が良いです。


社会福祉士の国試は,6割程度取れれば合格できます。

110点や120点は必要ありません。



さて,今日のテーマは「報告書問題は,勘で解け!!」です。

チームfukufuku21は,報告書問題に関しては,これ以上のことは言いません。


しかし,以前にも書いたように,ちゃんと対策はあります。

それは模擬試験問題です。報告書関係は結構ボリュームと取って出題されています。

それらが良い訓練の場になることでしょう。

さて,それでは今日の問題です。


25回・問題136

「平成23年人口動態統計年報」(厚生労働省)による子どもの死亡の原因に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。


1 0歳の年齢の死亡の原因としては,乳幼児突然死症候群が最も多い。


2 1歳~4歳の年齢の死亡の原因としては,心疾患(高血圧性を除く)が最も多い。


3 5歳~9歳の年齢の死亡の原因としては,不慮の事故が最も多い。


4 10歳~14歳の年齢の死亡の原因としては,自殺が最も多い。


5 15歳~19歳の年齢の死亡の原因としては,悪性新生物が最も多い。



おそらく,これを覚えても,もう二度と出題されないことでしょう。

生活実態に関する問題で,再び出題されたことは今までありません。


こういった問題は,はっきり言って一発勝負と言えます。


覚える必要はありませんが,思考する訓練となります。


余計なことを書くと,社会福祉士はクライエントの言葉の裏に気持ちを察する力が必要です。

それは事実と違っていることもあるかもしれません。

しかし,その裏にあるものを想像することをしなければ,「決めつけ」のソーシャルワークとなってしまいます。


社会福祉士の国試問題の中には,こんな問題を出題するのはどう意味があるのだろうと思われるものもあるかもしれません。


チームfukufuku21は,すべての問題には出題意図があると思っています。

難しい問題は,少ないヒントから解決のヒントを導き出すための訓練のために出題しているように思うのです。


頻出の問題でも,表現を変えて出題するのは,そういった意図があるのだろうと考えています。


さて,それでは思考の訓練を一緒に行っていきましょう。


1 0歳の年齢の死亡の原因としては,乳幼児突然死症候群が最も多い。


これはよく分かりません。

こういう時は,冷静に▲をつけます。


先に答えを言うと,最も多いのは,先天奇形,変形及び染色体異常だということです。

よって間違いです。分からないからと言ってあてずっぼうで答えるのはもったいないです。

まず▲です。


2 1歳~4歳の年齢の死亡の原因としては,心疾患(高血圧性を除く)が最も多い。


小児の心疾患がどのくらいあるか分かりませんが,先天性の心疾患の場合だと,1歳になる前に亡くなるのではないかと想像することはできるでしょう。

小児の心臓移植が話題になるのは,その数が少ないからだとも想像できます。

もしよくあることなら,身近で聞く話だと思いますし,募金もそれほど集まらないと思います。


最も多いのは,不慮の事故とのことです。

これは納得できますね。


3 5歳~9歳の年齢の死亡の原因としては,不慮の事故が最も多い。


これが正解です。


4 10歳~14歳の年齢の死亡の原因としては,自殺が最も多い。


小中学生の自殺があると話題になるのは,めったにないことだからです。

最も多いのは,不慮の事故です。


5 15歳~19歳の年齢の死亡の原因としては,悪性新生物が最も多い。


これを正解にする人はまずいないでしょう。

最も多いのは,不慮の事故です。



0歳の死亡だけが先天奇形などが死因第一位であり,それ以外は,すべて不慮の事故です。


元気に生まれて来て,事故に遭わなければ,人生80年以上を過ごせることを物語っている数字ではないでしょうか。

昔なら「流行病(はやりやまい)」が第一位となる年代もあったのではないでしょうか。


国試まであと3か月を切りました。

無駄な勉強は許されません。

決して必要以上に広げ過ぎず,決して必要以上に深掘りせず,参考書に書いてある範囲で理解していきましょう。

今はネット社会。

どうしても理解できないことだけを調べて覚えるのが一番です。


ただし,試験対策のネット情報には,間違った情報が多いです。

気を付けましょう。


この間,あるサイトを見ていたら,精神衛生法が改正されて知的障害者福祉法が出来た,というでたらめのことが書いてありました。

社会福祉士に合格した人でさえそんなものです。

間違った理解をしていても,その他でカバーできるのが,問題数の多いこの試験の特徴なのです。


必要以上に恐れることなく,淡々と勉強を重ねて行きましょう。


迷ったり,不安になったり,焦ったりすることは,これからの3か月の中でも何度もあるでしょう。


そんな時でも道に迷うことがないように,私たちチームfukufuku21が合格へ導いていきたいと思います。



ぜひ,私たちと一緒に合格に向かって走り抜けましょう!!

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