平成30年の制度改正は,いわゆる団塊の世代が後期高齢者となる2025年に向けたものです。
今日のテーマ
推測して答えを引き出す方法
勉強していて,自分の覚えたところと違う部分が出題されることは絶対あります。
それが国試だからです。
しかし,知っていることから,答えを引き出せることはたくさんあります。
それが推測力です。
基本を押さえていれば,正解にたどり着きやすくなります。
平成30年では,社会福祉法,介護保険法,障害者総合支援法などさまざまなものが改正されています。
一つひとつは重要ですが,社会福祉士の国家試験でとても重要な改正の一つは,国民健康保険法の改正でしょう。
「社会保障」の科目でも取り上げたいと思いますが,市町村国民健康保険の保険者に都道府県が加わりました。これによって,市町村はお金の出入りを扱い,運営主体は都道府県の役割となりました。
社会保険制度の根幹は,保険者,被保険者,保険料負担,保険事故の4つです。
日本の社会保険制度は,年金,医療,介護,雇用,労災の5つです。
根幹部分がどのように作られているのかを整理してみるところから学習は始まります。
この春の市町村国保の保険者が変わることは,根幹部分の変更なので極めて重要です。
因みに平成29年8月に国民年金(基礎年金)の受給資格を得られる期間が従来の25年から10年に短縮したことも根幹にかわる部分です。
しっかり押さえていきましょう。
変化が大きい時なので,とても大変だと思うかもしれません。
しかし,知っている知識から推測していけば,解ける問題もあります。
それで解けなければ,みんなが解けない問題です。
心配することはありません。
大切なのは・・・
後からよく考えたら解けた
こういった問題をいかに減らすことができるかです。
今の国試はサバイバルゲーム。ミスの少ない人が合格し,ミスを多くした人が不合格になります。
さて,今日の問題は,特別会計の中身が初めて出題されたものです。
かなりの人が引っ掛けられた問題だと思います。
一緒に推論を積み重ねていきましょう。
第30回・問題43 「平成29年地方財政の状況」(総務省)が示す2015年度(平成27年度)の地方財政において,次に示す民生費及び特別会計事業の費目のうち,歳出金額が最も多いものを1つ選びなさい。
1 生活保護費
2 児童福祉費
3 老人福祉費
4 介護保険事業費
5 国民健康保険事業費
選択肢1~3は,前回まで紹介してきたように,
①児童福祉費,②老人福祉費,③生活保護費の順となります。現在は,2位が社会福祉費ですが,2位と3位が年度によって変わります。
1位が児童福祉費だということを覚えておけば良いです。
さて,問題は,特別会計である介護保険事業費と国民健康保険事業費と一般会計であるそれぞれの費目では,どちちが多いかという推論です。
生活保護,児童福祉,老人福祉は,それぞれ税財源によって運営しています。
介護保険と国民健康保険は,それぞれ社会保険料と税を財源として運営しています。
社会保険料分多いのではないかと推測できます。
社会保障給付費の財源割合でも,社会保険料約6割,税は約4割です。
そうなると,選択肢1~3は消去できます。
次は,介護保険特別会計と国民健康保険特別会計の規模はどちらが大きいかを推測します。
そこでまたまた社会保障給付費を活用します。
現在は,年金が約5割,医療が約5割,福祉その他は約2割です。
国民健康保険は「医療」,介護保険は「福祉その他」です。
そこから
国民健康保険>介護保険
と推測します。
実際に答えは,選択肢5が正解でした。
金額は,多い方から
国民健康保険事業費は約16兆円
介護保険事業費は約9兆円
児童福祉費は約7兆円
老人福祉費は約6兆円
生活保護費は約4兆円
生活保護費が増大しているといっても,国民健康保険事業費の約4分の1です。
<今日の一言>
推測するためには,確かな知識が必要です。
つまり・・・
勉強した人は解ける,勉強が足りない人は解けない。
国家試験は,そうでなければなりません。チームfukufuku21は本気でそう思っています。
クイズの帝王みたいな人が,解ける問題ではだめなのです。
実際には,不適切問題になるのを防ぐために,クイズの帝王が合格点を取ってしまうような問題になります。
それでもまだ勉強した人でも解けないという問題よりはましです。
(おまけ)
福祉に関係するものでは,市町村は介護保険と国民健康保険は特別会計を設けなければなりません。
国民健康保険は,都道府県も保険者になったことで,都道府県も特別会計を設けています。
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