試験勉強お疲れさまです。
国家試験は,決して簡単ではありませんが,問題をしっかり読めば解ける問題もあります。
チームfukufuku21が第30回国試で最もダメダメ問題だと思う問題はこれです。
第30回・問題68 生活保護の自立支援プログラムの「基本方針」に示される内容に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。
1 各自治体の地域の実情に応じて設定されるものではない。
2 民間事業者等への外部委託は想定されていない。
3 組織的支援ではなく,現業員の個人の努力や経験により支援を行うことにしている。
4 就労による経済的自立のみならず,日常生活自立,社会生活自立など多様な課題に対応するものである。
5 被保護世帯の自立阻害要因の把握は求められていない。
試験委員も人の子です。問題を作成するにはとても頭を悩ませていることがよく分かる問題です。
考えて考えて,袋小路に入ってしまったのかもしれません。
ダメダメ問題だと思うのは,
1 各自治体の地域の実情に応じて設定されるものではない。
2 民間事業者等への外部委託は想定されていない。
5 被保護世帯の自立阻害要因の把握は求められていない。
の3つの選択肢です。
これらはすべて
1 各自治体の地域の実情に応じて設定される。
2 民間事業者等への外部委託が想定されている。
5 被保護世帯の自立阻害要因の把握が求められている。
という文章を否定形に変えたものです。
そのため,文章がひどすぎます。
選択肢1が正解なら,設定されない条件を出題するよりも,条件を出題した方が良いと思います。そう思いませんか?
設定されないものを出題するよりも,設定されるものを出題する方が国試に出題する価値があります。
ほかの選択肢も同様です。
こんなひどい問題はめったにあるものではありませんが,こんな問題も時々あるのです。
ほとんどの人は正解できたはずです。
とは言っても,どんな問題でも間違う人はいます。
おそらく,何か深読みしてしまい,素直に問題を読むことができなかったのではないかと思います。
第30回・問題68はとても質の悪い問題ですが,正解選択肢は,自立支援プログラムの中で重要な「自立とは何か」となっています。
<今日の一言>
国試は,そんなにいやらしい問題は出題しません。
素直な気持ちで問題に向き合うことが大切です。
これからは,最後の仕上げとして過去問を使って勉強する人が増えてくることでしょう。
問題を読むときは,その問題がどのように構成されているのかをぜひ意識してください。
国試当日もそういった視点を持って問題を読めば,得点力がアップするでしょう。
少しだけ頭を柔らかくして問題を読むといろいろなことが見えてきますよ。
深読みすることは危険です。
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