日常生活自立支援事業は,都道府県社会福祉協議会と指定都市社会福祉協議会が実施するもので,援助内容は
・福祉サービスの利用援助
・日常的金銭管理サービス
・書類等預かりサービス
です。
それでは早速今日の問題です。
第23回・問題75 日常生活自立支援事業に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。
1 日常生活自立支援事業は国庫補助事業であり,第二種社会福祉事業に規定された「福祉サービス利用援助事業」に該当する。
2 日常生活自立支援事業の実施主体は都道府県であり,事業の一部を地域包括支援センターに委託できることになっている。
3 日常生活自立支援事業の利用者の内訳は,認知症高齢者,知的障害者,精神障害者がほぼ同じ割合となっている。
4 日常生活自立支援事業の事業内容には,福祉サービスの利用援助や苦情解決制度の利用援助のほか,本人の契約行為の取消しを含む日常的金銭管理などがある。
5 日常生活自立支援事業において具体的な支援を行う生活支援員は,社会福祉士や精神保健福祉士の資格があって一定の研修を受けた者とされている。
それでは解説です。
1 日常生活自立支援事業は国庫補助事業であり,第二種社会福祉事業に規定された「福祉サービス利用援助事業」に該当する。
これが正解です。
そのまま覚えましょう。
2 日常生活自立支援事業の実施主体は都道府県であり,事業の一部を地域包括支援センターに委託できることになっている。
これは間違いです。実施主体は都道県社協,指定都市社協です。事業の一部を市町村社協等に委託することができます。
3 日常生活自立支援事業の利用者の内訳は,認知症高齢者,知的障害者,精神障害者がほぼ同じ割合となっている。
これも間違いです。
最も多いのは認知症高齢者です。
4 日常生活自立支援事業の事業内容には,福祉サービスの利用援助や苦情解決制度の利用援助のほか,本人の契約行為の取消しを含む日常的金銭管理などがある。
これも間違いです。
日常生活自立支援事業には,取消権や同意権は付与されるようなものではありません。
もしそのようものが必要となった時には,成年後見制度の利用を視野に入れることになります。
5 日常生活自立支援事業において具体的な支援を行う生活支援員は,社会福祉士や精神保健福祉士の資格があって一定の研修を受けた者とされている。
これも間違いです。
日常生活自立支援事業に携わる職種は,専門員と生活支援員があります。
専門員は,契約締結や援助計画作成などを行います。
生活支援員は,日常の具体的な援助を行います。
社会福祉士や精神保健福祉士の資格があって一定の研修を受けた者とされているのは,専門員。
任用資格は特にないのは,生活支援員です。
<今日の一言>
今回から日常生活自立支援事業を取り上げます。そんなに難しくはないので,しっかり覚えて得点しましょう。