2018年12月13日木曜日

成年後見制度の徹底理解~その4

成年後見制度は,2000年の民法改正で,禁治産・準禁治産制度に変わって誕生したものです。

禁治産は後見,準禁治産は保佐,となり,補助はその時に新しく加わったものです。

禁治産者・準禁治産者になると,戸籍に記載されていました。現在は,戸籍ではなく,法務局に登記されます。

被後見人等になっている,あるいはなっていないことを証明するためには,法務局に成年後見登記事項証明書,あるいは「登記されていないことの証明書」(ないこと証明)を交付してもらいます。

普段はあまり意識することはありませんが,就職の際に,ないこと証明の提出を求められることもあるようです。覚えていて損はありません。

それでは,今日の問題です。

第29回・問題82 次のうち,成年後見登記事項証明書の交付事務を取り扱う組織として,正しいものを1つ選びなさい。

1 法務局

2 家庭裁判所

3 都道府県

4 市町村

5 日本司法支援センター(法テラス)


答えはすぐ分かりますね。1の法務局です。


<今日の一言>

今日の問題は,勉強している人は解けますが,勉強不足の人は解けません。

文章の言い回しで判断できないような問題は,勉強している人も間違う可能性があります。

しかし,このようなスタイルの出題は,そんなミスはほとんど起きません。

そういった点で,今の国試は勉強をしっかりしてきた人は報われるものとなっているのです。

試験が近づいてくると苦しくなって来ますが,今までの自分の努力を肯定して,前を向いて突き進んでいきましょう!!

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