戦後日本は,日本国憲法をもとに新たなスタートを切りました。
昭和という時代は,起伏の大きかったと言えます。
社会保障制度は,戦前に多くの制度ができています。
救貧制度もその一つです。
日本国憲法をもとにして,現行の生活保護制度が出来上がりました。
法の目的は,最低限度の生活保障と自立の助長です。
ソーシャルワークが制度に対してどのようにコミットすべきか,重要な課題です。
仲村・岸論争が繰り広げられたのは,昭和30年代の前半です。
当時日本社会事業大学助教授だった仲村優一先生が,「公的扶助とケースワーク」という論文を発表しました。
ケースワークは公的扶助に即したものである,という考え方です。
つまり,公的扶助はケースワークを行うための手段である,というものです。
とても重要だと思いませんか?
制度の中にケースワークがあるのではなく,ケースワークを行うために公的扶助を利用するという考え方です。
それに対して,当時日本福祉大学教授だった岸勇先生は,
公的扶助とケースワークを分離させるべきだと主張しました。
これが「仲村・岸論争」です。
論争の是非はまた次の機会にすることにします。
重要なことは,ケースワークがどうあるべきなのかを熱い情熱を燃やして考えたことです。
制度に使われるソーシャルワーカーでなく,制度を利用できるソーシャルワーカーでありたいものです。