介護保険サービスを行う事業者の指定は,6年間の有効期間が設けられています。
指定の更新を受けないと効力を失います。
介護保険制度が始まった当初は,有効期間は設けられておらず,2006年(平成18年)に有効期間が設けられました。
この変更は,当時不正が続いていたためです。
6年という期間は半端なように感じると思いますが,介護保険事業計画は3年を一期として定めるので,その二期分にあたる6年としたと考えられます。
指定を取り消されると,5年間は再指定を受けることができません。
それでは,今日の問題です。
第30回・問題132 介護保険法における指定居宅サービス事業者(地域密着型サービスを除く)の指定に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。
1 指定居宅サービス事業者は,市町村長が指定を行う。
2 事業者は,市町村長から3年ごとに指定の更新を受けなければならない。
3 市町村長は,事業者からの廃業の届出があったときは,公示しなければならない。
4 都道府県知事は,居宅介護サービス費の請求に関する不正があったとき,指定を取り消すことができる。
5 事業の取消しを受けた事業者は,その取消しの日から起算して3年を経過すれば指定を受けることができる。
指定については,今まで見てきたように何度も出題されてきましたが,指定取り消しの出題はこの時が初めてです。
びっくりした人もいたと思いますが,指定を取消すことができるのは,指定権者です。
この問題は,地域密着型サービスを除くとされているので,
正解は,選択肢4
4 都道府県知事は,居宅介護サービス費の請求に関する不正があったとき,指定を取り消すことができる。
ほかの選択肢も見てみましょう。
1 指定居宅サービス事業者は,市町村長が指定を行う。
事業者の指定は,基本的に都道府県の役割です。
2 事業者は,市町村長から3年ごとに指定の更新を受けなければならない。
指定を行うのは,都道府県知事,有効期間は6年です。
3 市町村長は,事業者からの廃業の届出があったときは,公示しなければならない。
公示しなければならないのは,都道府県知事です。
5 事業の取消しを受けた事業者は,その取消しの日から起算して3年を経過すれば指定を受けることができる。
再指定を受けることができるのは,指定取消しされてから5年を経過してからです。
<今日の一言>
取消しは,指定とセットです。
つまり,指定を取消すことができるのは,指定権者ということになります。
しっかり覚えておきたいです。
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