今回は,地域生活定着支援センターを学んでいきたいと思います。
地域生活定着支援センター
刑務所出所後の帰住先のない高齢者や障害者を対象として,福祉サービスにつなげる支援を行う。
支援内容
①コーディネート
保護観察所の依頼に基づいて,福祉ニーズの確認等を行って,受入れ先施設等のあっせん,福祉サービスに係る申請支援等。
(2)フォローアップ
コーディネートした者が矯正施設から退所した後,本人を受け入れた施設等に対する助言等。
(3)相談支援業務
矯正施設から退所した人が福祉サービスにあたって,本人又はその関係者に対する相談,助言その他必要な支援。
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それでは,今日の問題です。
精神保健福祉士・第21回・問題67 地域生活定着支援センターに関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。
1 事業の実施主体は,市町村である。
2 少年院から退院する者は,支援の対象者に含まれる。
3 支援は,刑務所からの出所直後から始まる。
4 精神障害者が支援を受けるには,精神障害者保健福祉手帳の所持が必要である。
5 矯正施設の長は,支援の対象者を決定する。
この問題は,精神保健福祉士の国家試験のものです。
それでは解説です。
1 事業の実施主体は,市町村である。
地域生活定着促進事業の実施主体は,都道府県です。
2 少年院から退院する者は,支援の対象者に含まれる。
これが正解です。
支援の対象者
懲役若しくは禁錮の刑の執行のため、刑務所、少年刑務所若しくは拘置所に入所している者又は保護処分のため少年院に入院している者。
3 支援は,刑務所からの出所直後から始まる。
支援は,出所前から実施します。
出所後では,この事業の趣旨から外れてしまいます。
4 精神障害者が支援を受けるには,精神障害者保健福祉手帳の所持が必要である。
精神障害者保健福祉手帳の所持は要件にはありません。
5 矯正施設の長は,支援の対象者を決定する。
支援の対象者を決定するのは,保護観察所の長です。
<今日の一言>
障害者手帳について
障害者手帳には
身体障害者手帳
療育手帳
精神障害者保健福祉手帳
があります。
このうち,手帳を所持しないと障害者とならないのは,身体障害者です。
身体障害者福祉法による身体障害者の定義
「身体障害者」とは、別表に掲げる身体上の障害がある十八歳以上の者であつて、都道府県知事から身体障害者手帳の交付を受けたものをいう。
このような規定があるのは,身体障害者のみです。
そのため,身体障害者が,障害者総合支援法の障害福祉サービスを利用するには,身体障害者手帳を所持していることが必要です。
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