生活支援コーディネーターは,介護保険法で規定され,生活支援サービスの提供主体のネットワーク構築,それでは足りないときには新たなサービスの創出などを行います。
ネットワーク構築のために「協議会」が設置されて,そこで情報の共有,連携強化などが行われます。
それでは,今日の問題です。
第28回・問題35 2014年(平成26年)の介護保険法の改正に伴って設けられた地域に関係する主体の記述として,正しいものを1つ選びなさい。
1 「生活支援コーディネーター」(地域支え合い推進員)は,サービス提供主体の間の連携を推進するとともに,新たなサービスを創出する役割を期待されている。
2 介護支援専門員は,生活支援・介護予防に関する多様な関係主体間の定期的な情報収集及び連携・協働による取組を推進することが求められている。
3 介護予防・日常生活支援総合事業では,住民,NPOなどの多様な主体による自主的な活動は想定されていない。
4 「認知症初期集中支援チーム」は,認知症サボーターから構成されている。
5 地域ケア会議では,地域包括支援センターと連携して都道府県レベルで,多職種協働による地域のネットワークを構築することが求められている。
今なら,それほど難しくないかもしれませんが,出題された当時はとても難しく感じたはずです。
しかし,このタイプの問題は,それほど多くの人は正解できないので,焦ることなく,落ち着いて問題を読むことが大切です。
それでは,解説です。
1 「生活支援コーディネーター」(地域支え合い推進員)は,サービス提供主体の間の連携を推進するとともに,新たなサービスを創出する役割を期待されている。
これが正解です。
この問題のように,「期待されている」といったタイプの選択肢は,正解になりやすい傾向にあります。
2 介護支援専門員は,生活支援・介護予防に関する多様な関係主体間の定期的な情報収集及び連携・協働による取組を推進することが求められている。
生活支援・介護予防に関する多様な関係主体間の定期的な情報収集及び連携・協働による取組を推進は,協議会が担います。
協議会を知らなくても,介護支援専門員はこのような役割まで担わないことは推測できるでしょう。
3 介護予防・日常生活支援総合事業では,住民,NPOなどの多様な主体による自主的な活動は想定されていない。
これは,消去できるでしょう。
4 「認知症初期集中支援チーム」は,認知症サボーターから構成されている。
認知症初期集中支援チームは,専門職によるチームです。
5 地域ケア会議では,地域包括支援センターと連携して都道府県レベルで,多職種協働による地域のネットワークを構築することが求められている。
地域ケア会議に限らず,介護保険制度の地域支援事業は,市町村レベルで行われるものです。
生活支援には,小回りが利く市町村が適します。