今回は,「今日の問題」はお休みしして,国家試験について考えたいと思います。
この学習部屋に訪れている方は,社会福祉士,あるいは精神保健福祉士の国家資格取得を目指している方でしょう。
精神保健福祉士の合格率は60%を超えますが,社会福祉士の合格率は30%程度しかありません。
それにもかかわらず,
社会福祉士の国試は落とす試験ではない
と言う人がいます。
それは間違っています。近年の動きから30%の人しか合格させない試験であることがわかっています。
社会福祉士の国試は,7割の人を落とす試験である
これが真実です。
一つひとつの選択肢を見てみると,それほど難しいものではありません。
しかし,簡単に正解にたどり着けないように設計されているのが国家試験の怖いところです。
国家試験の実施機関である「公益財団法人 社会福祉振興・試験センター」が問題を作成していますが,合格率30%,合格基準点90点になるようにそれぞれの問題を配置しています。
合格基準点が年々上昇傾向にあるのは,その理想に向かって調整している結果です。
そして,理由としてもう一つあるのが,第22回から始まった現在の国家試験は末期になってきていることです。
大学では新しいカリキュラムによる教育が始まっていますが,国家試験が変わるのは,第37回国家試験からです。
それまでの間は,きっちり勉強すれば高い点数が取れるはずです。
なぜなら出題される内容がある程度固定されてきているからです。
しかし,高い点数が取れる人は,きっちり勉強した人だけです。
勉強不足の人が合格できる試験ではありません。ヤマを張ったような勉強は禁物です。
7割の人は不合格になる試験ですが,その数字ほど難しくはありません。
参考書に書かれたものを一つひとつ確実に覚えていけば必ず合格できる
次回からは,第30回国試シリーズの中盤に突入していきます。
国試合格に重要な科目が並んでいますので,ご期待ください。