2021年8月13日金曜日

対麻痺(paraplegia)って何だ?

片麻痺は良く知られていますが,対麻痺(ついまひ)はあまり知られていないのではないだしょうか。


そのため,国試では片麻痺と混同させるように出題されます。


対麻痺とは,両下肢の麻痺状態をいいます。


英語では,paraplegia(パラプレジア)といいます。


このパラブレジアの「パラ」こそが,パラリンピックの「パラ」の意味の一つです。


パラリンピックの始まりは,第二次世界大戦で脊髄損傷した兵士のリハビリテーションとしてイギリスの病院で行ったものです。


それでは,今日の問題です。


第30回・問題128 次の記述のうち,対麻痺の状態に当たるものとして,正しいものを1つ選びなさい。

1 左右どちらかの上肢と下肢に麻痺がある状態

2 右上肢と左下肢に麻痺がある状態

3 左上肢に麻痺がある状態

4 両下肢に麻痺がある状態

5 四肢全体に麻痺がある状態


答えは簡単ですね。


選択肢4です。


ほかの選択肢も一応解説します。


1 左右どちらかの上肢と下肢に麻痺がある状態


これは,片麻痺です。中でも交代性片麻痺と呼ばれる状態です。


2 右上肢と左下肢に麻痺がある状態


これも片麻痺です。一般的によく知られる片麻痺ですが,交叉性片麻痺と呼ばれる状態です。


3 左上肢に麻痺がある状態


これは,単麻痺です。


5 四肢全体に麻痺がある状態


これは,四肢麻痺です。


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