2022年4月3日日曜日

社会保障関係費

 社会保障関係費とは,国の予算のうちの社会保障にかかる経費のことです。


国家予算の3分の1を超えます。


そのうち最も大きいのは,年金給付費です。


それでは,今日の問題です。


第31回・問題43 次に掲げる2017年度(平成29年度)の国の一般会計歳出予算の社会保障関係費の中で,予算額が最も多いものを1つ選びなさい。

1 年金給付費

2 少子化対策費

3 生活扶助等社会福祉費

4 保健衛生対策費

5 介護給付費


社会保障関係費の内訳が出題されたのは,実はこの時が初めてで,今のところはそのあとにも出題されていません。


その点では難しかった問題だと思いますが,考えるヒントはあります。


なぜなら,社会保障給付費の内訳は,何度も出題されているからです。


社会保障給付費の財源は,税+社会保険料+その他で構成され,そのうち最も多いのは,社会保険料であること合わせて覚えておきたいです。


社会保障給付費の内訳は


年金:5

医療:3

福祉その他:2


年金が最も大きくなっています。


そこから,社会保障関係費でも年金が最も大きいだろうと推測できそうです。


ということで,問題の正解は,選択肢1です。


1 年金給付費



それ以外の


2 少子化対策費

3 生活扶助等社会福祉費

4 保健衛生対策費

5 介護給付費


の4つは,社会保障給付費では,「福祉その他」に使われる財源です。


〈今日の一言〉


社会保障関係費の内訳は,先に書いたようにこれまで出題されたのはこの時だけです。

その理由は,あまり適切ではない状態にあるからではないかと思います。


2022年度における内訳

年金給付費 35.2%

医療給付費 33.3%

介護給付費 9.9%

少子化対策費 8.6%

生活扶助等社会福祉費 11.5%

保健衛生対策費 1.3%

雇用労災対策費 0.2%


年金給付費と医療給付費の差は大きくないのです。そのために,国家試験では,医療給付費を除いて出題したのでしょう。

国家試験では小さな差を問う出題は基本的にしないのです。

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