出典は,厚生労働省ホームページ「市町村・都道府県における子ども家庭総合支援体制の整備に関する取組状況について(追加資料)」(平成30年10月)
https://www.mhlw.go.jp/content/11920000/000365204.pdf
この図を見ると,市区町村での子ども家庭支援は,子育て世代包括支援センター(母子健康包括支援センター)と市区町村子ども家庭総合支援拠点の2つを一体的に運営することを考えているようです。
子育て世代包括支援センター(母子健康包括支援センター)は,母子保健,市区町村子ども家庭総合支援拠点は児童福祉の領域のものです。
縦割り行政と言われる行政の専門性の中では珍しい取り組みなのかもしれません。
それでは今日の問題です。
第31回・問題139 次の説明文に該当するものとして,最も適切なものを1つ選びなさい。
コミュニティを基盤にしたソーシャルワークの機能を担い,すべての子どもとその家庭及び妊産婦等を対象として,その福祉に関し必要な支援に係る業務全般を行う。
また,その支援に当たっては,子どもの自立を保障する観点から,妊娠期(胎児期)から子どもの社会的自立に至るまでの包括的・継続的な支援に努める。
さらに,児童福祉法等の一部を改正する法律(2016年(平成28年))を踏まえ,要支援児童若しくは要保護児童及びその家庭又は特定妊婦等を対象とした,要支援児童及び要保護児童等並びに特定妊婦等への支援業務について強化を図る。
1 児童家庭支援センター
2 母子健康包括支援センター(子育て世代包括支援センター)
3 市区町村子ども家庭総合支援拠点
4 地域子育て支援拠点事業
5 要保護児童対策地域協議会
迷うのは,
2 母子健康包括支援センター(子育て世代包括支援センター)
3 市区町村子ども家庭総合支援拠点
の2つだと思います。
もしまったく見当がつかないなら,根拠法を考えてみることをおすすめします。
母子健康包括支援センター(子育て世代包括支援センター)は,母子保健法に基づいて設置されています。
子どもの社会的自立までは担わないだろうという推測が成り立ちます。
ということで正解は,選択肢3です。
3 市区町村子ども家庭総合支援拠点
総合という名称からも幅広い支援を行うことが推測できそうです。
一応そのほかの選択肢も説明します。
1 児童家庭支援センター
児童家庭支援センターは,地域の児童の福祉に関する各般の問題につき、児童に関する家庭その他からの相談のうち、専門的な知識及び技術を必要とするものに応じ、必要な助言を行うとともに、市町村の求めに応じ、技術的助言その他必要な援助、児童相談所、児童福祉施設等との連絡調整その他厚生労働省令の定める援助を総合的に行います。
4 地域子育て支援拠点事業
地域子育て支援拠点事業は,乳児又は幼児及びその保護者が相互の交流を行う場所をつくる事業です。
5 要保護児童対策地域協議会
要保護児童対策地域協議会は,「要保護児童・要支援児童・保護者・特定妊婦」(支援対象児童等への適切な支援を図るために必要な情報の交換,支援対象児童等に対する支援の内容に関する協議を行います。